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文献詳細

雑誌文献

臨床検査66巻10号

2022年10月発行

文献概要

増大号 検査血液学レッスン 検査結果の乖離をどう判断するか 2章 血球形態

強制乾燥と自然乾燥が形態に及ぼす影響

著者: 朝比奈彩1 大畑雅彦2

所属機関: 1静岡赤十字病院検査部 2前 横浜市立大学附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.1128 - P.1131

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はじめに

 湿度の高いわが国では,骨髄塗抹標本は一般的に冷風で強制乾燥される.一方,海外では,自然乾燥が一般的である.国内でも一部は湿度が低く,強制乾燥が不要な地域もあり,標本作製の手技は血液検査室の環境に左右されている.形態観察における検査前プロセスとして,標本乾燥の条件が血球形態に影響を及ぼすため,正しい形態判断には,目的に応じた適切な標本作製手順と,適切な標本部位で観察をすることが肝要である.

参考文献

1)大畑雅彦:骨髄標本の作成方法.スタンダード検査血液学 第4版(日本検査血液学会編),医歯薬出版,pp146-148,2021
2)大畑雅彦:多発性骨髄腫の形態診断.臨検 58:1579-1589,2014
3)Swerdlow SH, et al:The 2016 revision of the World Health Organization classification of lymphoid neoplasms. Blood 127:2375-2390,2016
4)大畑雅彦,他:リンパ系腫瘍の鑑別と塗抹標本観察上の問題点.日検血会誌 3:85-95,2002
5)Isobe Y, et al:Diagnostic problems among chronic lymphocytic leukemia and other indolent B-cell leukemias in a Japanese population. Intern Med 51:1977-1981,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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