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文献詳細

雑誌文献

臨床検査66巻10号

2022年10月発行

文献概要

増大号 検査血液学レッスン 検査結果の乖離をどう判断するか 2章 血球形態

抗がん剤による細胞形態変化

著者: 日下拓1 田中由美子1

所属機関: 1東海大学医学部付属病院臨床検査技術科

ページ範囲:P.1148 - P.1151

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はじめに

 近年,造血器腫瘍や種々の固形がんに対する多くの抗悪性腫瘍治療薬が開発されている.特に,腫瘍細胞にかかわる特定の分子だけに作用し,腫瘍細胞を破壊あるいは阻害する分子標的治療薬が臨床使用され治療効果が改善している.

 一部の治療薬の使用による種々の細胞形態変化に関する報告があるが,本稿では血液検査に従事する検査技師が多く経験する可能性のある抗がん剤による細胞形態変化について解説する.

参考文献

1)坂場幸治,他:血液検査の注意点—治療薬が及ぼす血球形態への影響〈後編〉.Med Technol 40:641-647,2012
2)麻生範雄:急性前骨髄球性白血病の治療.日内会誌 107:1287-1293,2018
3)森沙耶香,他:急性前骨髄球性白血病(APL)症例における全トランス型レチノイン酸(ATRA)治療に伴う好中球系細胞の形態学的変化.日検血会誌 23:136-147,2022
4)坂場幸治,他:血液検査の注意点—治療薬が及ぼす血球形態への影響〈前編〉.Med Technol 40:521-528,2012
5)木村晋也:慢性骨髄性白血病の診断と治療.日内会誌 102:1712-1719,2013
6)二見恭子,他:慢性骨髄性白血病に対するダサチニブ投与後に出現する大顆粒リンパ球の検討.日検血会誌 13(学術集会号):S154,2012
7)川島直美,他:急性骨髄性白血病.がん分子標的治療 18:15-21,2020
8)日下拓,他:FLT3阻害薬治療における細胞形態変化について.日検血会誌 23:127-135,2022

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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