文献詳細
文献概要
増大号 検査血液学レッスン 検査結果の乖離をどう判断するか 3章 フローサイトメトリー
フローサイトメトリー検査と形態学分類による骨髄腫細胞比率の相違
著者: 永井直治1
所属機関: 1公益財団法人天理よろづ相談所病院臨床検査部
ページ範囲:P.1176 - P.1179
文献購入ページに移動はじめに
近年,フローサイトメトリー(flow cytometry:FCM)検査は,測定装置や抗体試薬の開発により,複数抗原を同時に染色するマルチパラメーターフローサイトメトリー(multiparameter flow cytometry:MFC)化が進み,形質細胞腫瘍の診断に効力を発揮している.MFCは対象となる細胞の抗原異常を複合的に評価できるため,特徴的な免疫形質を用いて腫瘍細胞を段階的に絞り込むことで,高感度かつ特異的に解析が可能となる.しかし,解析で得られる形質細胞比率はFCM検査と骨髄血目視分類での乖離をしばしば認める.
本稿では,その原因および対策について解説する.
近年,フローサイトメトリー(flow cytometry:FCM)検査は,測定装置や抗体試薬の開発により,複数抗原を同時に染色するマルチパラメーターフローサイトメトリー(multiparameter flow cytometry:MFC)化が進み,形質細胞腫瘍の診断に効力を発揮している.MFCは対象となる細胞の抗原異常を複合的に評価できるため,特徴的な免疫形質を用いて腫瘍細胞を段階的に絞り込むことで,高感度かつ特異的に解析が可能となる.しかし,解析で得られる形質細胞比率はFCM検査と骨髄血目視分類での乖離をしばしば認める.
本稿では,その原因および対策について解説する.
参考文献
1)永井直治:形質細胞腫瘍.臨検 63:660-665,2019
2)北田佳代,他:悪性リンパ腫におけるフローサイトメーターを用いたDNA-ploidy検索の有用性.Cytometry Res 18:43-49,2008
掲載誌情報