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増大号 検査血液学レッスン 検査結果の乖離をどう判断するか 4章 凝固
ヘマトクリットが凝固検査データに与える影響
著者: 谷田部陽子1
所属機関: 1慶應義塾大学病院臨床検査科
ページ範囲:P.1268 - P.1271
文献購入ページに移動凝固検査は,不安定な凝固因子を含む多数の因子が複雑に絡み合い活性化する凝固カスケードを測定する検査である.採血から測定前までにはいくつかの注意事項があり,それを怠ると測定結果に影響する恐れがある.凝固検査には,抗凝固剤としてクエン酸ナトリウムが添加されている採血管を用いる.クエン酸ナトリウムと血液の割合は1:9と決められており,規定量の血液を過不足なく採血管に採取しなければならない.しかし,規定量が守られたとしても,ヘマトクリット(hematocrit:Ht)値により抗凝固剤との割合が不適となるケースがある.
本稿では,その原因と対策について解説する.
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