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文献詳細

雑誌文献

臨床検査66巻5号

2022年05月発行

文献概要

今月の特集1 自然免疫を担うリンパ球たち 自然免疫を担うT細胞とB細胞

γδT細胞

著者: 千住博明1 迎寛2 田中義正3

所属機関: 1特定医療法人雄博会千住病院呼吸器内科 2国立大学法人長崎大学大学院医療科学専攻呼吸器内科学 3国立大学法人長崎大学先端創薬イノベーションセンター

ページ範囲:P.594 - P.600

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Point

●成人末梢血γδT細胞の多くがVγ9Vδ2陽性であり,ブチロフィリン2A1/3A1依存的にピロリン酸モノエステル系抗原を認識する.

●γδT細胞はNKG2D,DNAM-1,CD16など,NK細胞に特徴的な細胞表面マーカーを発現し,自然免疫系エフェクター細胞のフェノタイプを示す.

●抗原刺激されたγδT細胞は,CD80,CD86,HLA-DR,HLA-DQなどを発現し,抗原提示細胞様のフェノタイプを示す.

●γδT細胞は,窒素含有型ビスホスホン酸やそのプロドラッグを用いて容易に拡大培養できるため,がんに対する細胞輸注療法剤として期待される.

参考文献

1)田中義正,湊長博:PD-1免疫チェックポイント阻害剤とがん免疫治療—アカデミア創薬の役割.学術の動向 24:2_15-2_19,2019
2)Tanaka Y:Cancer immunotherapy harnessing γδ T cells and programmed death-1. Immunol Rev 298:237-253,2020
3)Okuno D, Sugiura Y, Sakamoto N, et al:Comparison of a Novel Bisphosphonate Prodrug and Zoledronic Acid in the Induction of Cytotoxicity in Human Vγ2Vδ2 T Cells. Front Immunol 11:1405,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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