文献詳細
文献概要
今月の特集2 フローサイトメトリー
造血器腫瘍診断
著者: 田中雄三1
所属機関: 1東海大学医学部付属病院臨床検査技術科検体検査室
ページ範囲:P.639 - P.645
文献購入ページに移動Point
●WHO血液腫瘍分類が提唱され,造血器腫瘍診断は形態学,免疫表現型,染色体・遺伝子検査を統合するかたちで分類されるようになった.
●フローサイトメトリー(FCM)検査では免疫表現型が検索できる.
●結果は芽球(腫瘍細胞)比率,形態的特徴を加味して評価しなくてはならない.
●WHO血液腫瘍分類が提唱され,造血器腫瘍診断は形態学,免疫表現型,染色体・遺伝子検査を統合するかたちで分類されるようになった.
●フローサイトメトリー(FCM)検査では免疫表現型が検索できる.
●結果は芽球(腫瘍細胞)比率,形態的特徴を加味して評価しなくてはならない.
参考文献
1)鈴木律郎:分化系統不明瞭な急性白血病:総論.WHO血液腫瘍分類 WHO分類2017をうまく活用するために 改訂版(直江知樹,小松則夫,宮﨑泰司編),医歯薬ジャーナル社,p166,2018
2)吉田孝,奥野広子,堀之内晶子,他:急性白血病の付加的細胞抗原発現状況解析—その生物学的意義と臨床的利用法について.医学検査 57:172-176,2008
3)丸岡隼人,下村良充,白石祐美,他:マルチパラメトリックフローサイトメトリーを用いた急性骨髄性白血病の診断と測定可能残存病変の検出.Cytometry Res 30:21-30,2020
4)常名政弘:カップ様の核形態異常を有する急性骨髄性白血病(AML-cuplike).血液形態アトラス(矢冨裕,増田亜希子,常名政弘編),医学書院,pp98-99,2017
5)寺島道子:t(8;21)(q22;q22);RUNX1-RUNX1T1を伴う急性骨髄性白血病.血液形態アトラス(矢冨裕,増田亜希子,常名政弘編),医学書院,pp58-59,2017
6)林田雅彦,下村大樹,津田勝代:急性赤芽球性白血病M6bの細胞表面抗原の解析.Cytometry Res 15:7-14,2005
7)丸尾理恵:Bリンパ芽球性白血病/リンパ腫(B-ALL/LBL).血液形態アトラス(矢冨裕,増田亜希子,常名政弘編),医学書院,pp100-101,2017
8)鶴田一人,中川典子,渕上麻衣,他:血液細胞の表面抗原検査〜造血器腫瘍の起源と性格を探る〜.エビデンス血液形態学(阿南健一,亀岡孝則,須田正洋編),近代出版,pp128-139,2014
9)安藤潔:抗CD22抗体医薬 Inotuzumab ozogamicin.医のあゆみ 265:25-30,2018
10)室井一男:FCMを用いた造血器腫瘍の診断(総論) 5FCMの判定.フローサイトメトリーを用いた造血器腫瘍の診断(室井一男,小澤敬也編),医薬ジャーナル社,pp42-43,2006
11)稲垣宏,正木彩子:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫および原発性縦隔大細胞型B細胞性リンパ腫の免疫表現型.血液内科 74:765-770,2017
12)青木定夫:フローサイトメトリーの具体的な見方5.リンパ腫セミナー 基本から学べるWHO分類改訂第4版(2017年)(日本リンパ網内系学会編),南江堂,pp24-29,2018
13)押味和夫:成熟T細胞・NK細胞腫瘍.WHO分類改訂第4版による白血病・リンパ系腫瘍の病態学(木崎昌弘,田丸淳一編),中外医学社,pp307-312,2019
14)内丸薫:成人T細胞白血病リンパ腫の免疫表現型とnormal counterpart.血液内科 74:802-807,2017
掲載誌情報