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今月の特集 腫瘍随伴症候群
腫瘍随伴症候群 オーバービュー
著者: 加藤俊介1
所属機関: 1順天堂大学大学院医学研究科臨床腫瘍学
ページ範囲:P.1218 - P.1224
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●腫瘍の浸潤,圧迫,転移などによって直接的に引き起こされるものでない,全身的な症状や障害を腫瘍随伴症候群と称する.
●腫瘍随伴症候群は腫瘍から産生・分泌されるホルモンやサイトカインのような物質などにより引き起こされたり,腫瘍抗原に対する抗体が自己免疫学的機序により正常臓器(神経や皮膚など)に障害を引き起こしたりすることにより生ずる.
●原発の腫瘍の発見に先立って腫瘍随伴症候群を呈することがあるため,関連する症状がみられたときは悪性腫瘍の存在を疑うことが重要である.
●腫瘍の浸潤,圧迫,転移などによって直接的に引き起こされるものでない,全身的な症状や障害を腫瘍随伴症候群と称する.
●腫瘍随伴症候群は腫瘍から産生・分泌されるホルモンやサイトカインのような物質などにより引き起こされたり,腫瘍抗原に対する抗体が自己免疫学的機序により正常臓器(神経や皮膚など)に障害を引き起こしたりすることにより生ずる.
●原発の腫瘍の発見に先立って腫瘍随伴症候群を呈することがあるため,関連する症状がみられたときは悪性腫瘍の存在を疑うことが重要である.
参考文献
1)Graus F, Vogrig A, Muñiz-Castrillo S, et al:Updated Diagnostic Criteria for Paraneoplastic Neurologic Syndromes. Neurol Neuroimmunol Neuroinflamm 8:e1014,2021
1)Pelosof LC, Gerber DE:Paraneoplastic syndromes: an approach to diagnosis and treatment. Mayo Clin Proc 85:838-854,2010
2)日本臨床腫瘍学会(編):新臨床腫瘍学 改訂第6版 がん薬物療法専門医のために,南江堂,2021
3)DeVita VT Jr, Lawrence TS, Rosenberg SA:DeVita, Hellman, and Rosenberg's Cancer: Principles and Practice of Oncology, 12th ed, Wolters Kluwer,2023
4)Darnell RB, Posner JB:Paraneoplastic syndromes involving the nervous system. N Engl J Med 349:1543-1554,2003
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