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文献詳細

雑誌文献

臨床検査67巻11号

2023年11月発行

文献概要

今月の特集 腫瘍随伴症候群

腫瘍随伴症候群 オーバービュー

著者: 加藤俊介1

所属機関: 1順天堂大学大学院医学研究科臨床腫瘍学

ページ範囲:P.1218 - P.1224

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Point

●腫瘍の浸潤,圧迫,転移などによって直接的に引き起こされるものでない,全身的な症状や障害を腫瘍随伴症候群と称する.

●腫瘍随伴症候群は腫瘍から産生・分泌されるホルモンやサイトカインのような物質などにより引き起こされたり,腫瘍抗原に対する抗体が自己免疫学的機序により正常臓器(神経や皮膚など)に障害を引き起こしたりすることにより生ずる.

●原発の腫瘍の発見に先立って腫瘍随伴症候群を呈することがあるため,関連する症状がみられたときは悪性腫瘍の存在を疑うことが重要である.

参考文献

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2)日本臨床腫瘍学会(編):新臨床腫瘍学 改訂第6版 がん薬物療法専門医のために,南江堂,2021
3)DeVita VT Jr, Lawrence TS, Rosenberg SA:DeVita, Hellman, and Rosenberg's Cancer: Principles and Practice of Oncology, 12th ed, Wolters Kluwer,2023
4)Darnell RB, Posner JB:Paraneoplastic syndromes involving the nervous system. N Engl J Med 349:1543-1554,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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