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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査68巻10号

2024年10月発行

雑誌目次

増大号 心電図判読のスタンダード 基本を極めて臨床で活かす!

はじめに フリーアクセス

河合 昭人

pp.1123

 心電図検査の歴史は古く,動物の心筋が心拍とともに電気を発生することを発見したのはイタリアのMatteucciです(1843年).臨床的に活用できるようになったのは1929年に市販されるようになってからで,当時は写真の現像式だったということです.心電図検査は長い歴史のなかで大きな進歩を遂げて今日に至っています.その歴史ある心電図検査は循環器学のなかで基本中の基本といわれており,その判読は医師のみならず検査技師にとっても重要となっています.本増大号は,読者の方々に心電図を基本的な判読法から学んでいただき,12誘導心電図を一定程度,判読できるようにすることを目的として企画しました.

 第1章ではまず,基本的な解剖や心筋活動電位,記録方法や判読方法を解説します.続いて,第2・3章では各種波形に注目して,P波,QRS波,T波などの異常から読み解くポイントを解説します.ここでは,脈の乱れから不整脈を攻略するポイントについても,できる限り詳細に述べています.また,ペースメーカー調律についても,最新のトピックも織り交ぜながら解説しています.第4章では,患者さんの主訴をどのように心電図の判読に役立てるか,さらには,その主訴からどのようなことがわかるのかを解説します.第5章では,一般的なパニック値(クリティカルバリュー)の基準を理解し,判断ができるようにするために各施設での取り組みについて紹介します.患者さんを目に前にして行っている心電図検査では急変時の対応も求められています.その対応について救急医学の立場から解説いただきました.第6章は心電図症例を示し,今までの章で培った判読能力を試すことで,さらにステップアップを目指しています.第7章は「教えて先生!」と題して,読者からの疑問に答えるかたちで,基礎レベルではないステップアップした心電図の判読や抗不整脈薬,ペースメーカーの最新デバイス,さらには心電図検査の未来まで解説をいただきました.第8章で指導・育成と精度管理を解説することによって,日々の業務を行ううえで大切な実運用を習得していただけると考えています.

1章 心電図がみるみる読めるようになる基礎知識

心臓の解剖と心筋活動電位

河合 利子

pp.1128-1135

はじめに

 心臓は規則正しく拡張と収縮を繰り返し,私たちの身体のすみずみまで血液を循環させてくれる.そのことから心臓は時計内蔵の精密なポンプともいわれる.そこには規則正しい電気的興奮の発生と,心房から心室への連続的な興奮伝導が存在する.目的達成のため100〜200億ともいわれる細胞群を総合統御する機構細胞群を刺激伝導系という.命の原点ともいうべきその仕組みをマクロとミクロの視点から考えてみよう.

心電図の記録の方法

河合 昭人

pp.1136-1143

心電図の成り立ち

 心電図とは,心臓から得られた電気的活動を体表面から電極を通して記録された波形である.始めに区別しておきたいのは,心電図モニターと標準12誘導心電図の違いである.心電図モニターとは体表面に3個の電極を貼り付け得られた1つの心電図波形のことであり,入院中の患者の心電図のモニタリングなどに用いられる.標準12誘導心電図とは体表面に10個の電極を装着し得られた12個の心電図波形のことであり,12個の波形より不整脈や心筋梗塞などの評価に用いられる.本稿でいう心電図とは,注意書きがなければ標準12誘導心電図のことである.

 心電図の波形には双極誘導と単極誘導がある.双極誘導は関電極間の電位差を記録し,単極誘導は関電極と起電力の影響を受けない不関電極との電位差を記録する.装着部位と誘導方法を表1に示す.

基本的な判読方法

中川 幹子 , 三角 里美

pp.1144-1149

心電図波形の名称と意義

 心電図はP,QRS,J,TおよびU波の5種類の波形からなる.P波とQRS波との間の平たんな部分をPR部分,QRS波とT波との間の分部をST部分と呼ぶ(図1).J波とU波はない場合もある.

2章 波形に注目—読み解くポイント

P波の異常

上山 剛

pp.1150-1154

正常P波の成り立ち

 心電図波形におけるP波は,心房の興奮過程を示す波形である.正常P波は,洞結節細胞の自発興奮が移行組織領域(perinodal area)を経て伝わる右房の興奮とBachmann束を介して伝わる左房の興奮によって形成される.心房の興奮は洞結節の存在する高位右房から波紋状に下方へと向かう.右房内には伝導に適した結節間伝導路と呼ばれる経路(preferential pathway)を介して房室結節へと至る.左房の興奮は,洞結節細胞によって生じた右房の興奮が,右房前方から右上肺静脈付近に伸びるBachmann束を介して左房の左房前上方向へと伝導し,分界稜を経て到達した下方からの興奮と衝突する.したがって,P波の始まりは右房の興奮を表し,前半2/3の成分は右房の興奮,後半2/3の成分は左房の興奮を反映し,両者の融合によってP波は形成される.

 洞結節は上大静脈と右心房の接合部にあるため,心房興奮のベクトルは四肢誘導を反映する前額面においては左上から右下に向かう.前額面P波の電気軸は0°〜+70°にあり,多くは+45°〜60°であるためⅠ,Ⅱ誘導で陽性を示し,aVRで陰性となる.Ⅲ誘導は陽性,二相性,陰性のいずれの極性にもなりうる.二相性は7%程度にみられ,その初期成分は陽性である.aVL誘導の極性もさまざまであるが,通常陰性となることが多く,二相性となる場合の初期成分は陰性を示す.aVF誘導も通常陽性であるが,しばしば二相性あるいは平定な極性を示す.正面からみると右房は前胸部に位置しており,左房は右房の左後方に位置するため,最初に前方に向かう右房の興奮に続いて後方の左房に興奮は向かう.そのため,V1およびV2誘導では,しばしば陽性-陰性の二相性を示し,それぞれ右心房,左心房の興奮を反映する.V3〜V6誘導では,心房興奮は右から左へと向かうため,陽性となる.通常第Ⅱ誘導のP波の幅は3mm(0.12秒)未満で,P波高は2.5mm(0.25mV)未満である.またV1誘導においては,P波高は2mm(0.2mV)未満であり,陰性成分の幅と深さの積(Morris indexまたはP terminal force)は0.04未満である1)

PR時間の異常

神田 茂孝

pp.1155-1160

はじめに

 PQあるいはPR時間は,洞房結節から出た電気的興奮が心房内を経て房室結節およびHis束内を通過し,心室中隔上部の脚に相当する心室筋へ至るまでの時間である.そのため房室伝導時間とも呼ばれ,そのほとんどが房室結節内通過時間で占められている.その正常範囲は120〜200msec(心電図の3〜5コマ)までであり(図1),その短縮でも延長でも異常とされる.PQあるいはPR時間の測定については,心電図上P波からQRS群がQ波で始まっていればQ波までのPQ時間であり,またQ波を認めずR波で始まっていればR波までのPR時間である.特に下壁誘導(Ⅱ・Ⅲ・aVF誘導)ではQRS群の波形にバリエーションが多く(図2),PQ時間とPR時間は双方同義であるため本稿ではPR時間と表記することとする.

—QRSの異常—QRS幅の延長

岡村 祥央

pp.1161-1165

症例

 患者は70歳代,男性.図1に心電図を示す.

—QRSの異常—R波の増高減高

髙安 幸太郎 , 井上 耕一

pp.1166-1170

はじめに

 QRS波形は心室の心筋の脱分極の総和によって形成される.QRS波形の始まりが下向きの振れである場合はそれをQ波,最初の上向きの振れをR波,R波に続く下向きの振れをS波と呼ぶ.これらQRS complexの異常は心筋の異常や基礎心疾患の存在を示唆しており,心電図スクリーニングにおいて特に重要である.

 本稿では,そのなかでもQRS波の振幅(波高)に注目して,振幅に影響を及ぼす要素や増高と減高の機序,代表的な疾患について紹介する.

—QRSの異常—J波,ε波

篠原 徹二 , 髙橋 尚彦

pp.1171-1176

J波とは

 12誘導心電図において,QRS波とST部分の境界点をJ点と呼ぶ(図1a).QRS波は角度が急で,ST部分は緩やかなので,角度が急なところから緩やかなところに変わる部分がJ点となる.そして,下壁誘導(Ⅱ,Ⅲ,aVF)および側壁誘導(Ⅰ,aVL,V4〜V6)で0.1mV以上のJ点上昇した波をJ波と呼ぶ.J波はその波形からノッチ型とスラー型に分類される(図1b,c).

 従来,このようなQRS-ST接合部(J点)の上昇は早期再分極として認識され,若年男性に多くみられる正常亜型として扱われてきた.しかし,近年J波が心室細動(ventricular fibrillation:VF)発症と関連することが判明し,早期再分極症候群として注目を集めている1)

異常Q波とST上昇,T波増高

齋藤 佑一

pp.1177-1183

はじめに

 ST部分はQRS波の終了点からT波の開始点までの部分と定義されるもので,通常の場合,ST部分は基線に一致する.しかし,電気的興奮が心臓の各部位(心内膜側および心外膜側)でばらつく場合や,伝導遅延を伴う場合などは,ST上昇もしくは低下がみられる.ST上昇は急性心筋梗塞を代表とする,一般に緊急の対応を要する疾患を示唆する場合があり,その判読は重要である.T波は心筋が興奮から回復する時相を表すもので,通常はQRS波と同じ極性を示す.つまりT波は,aVR誘導以外では陽性(上向き)であることが一般的である(V1〜V2誘導などにおいても,病的意義なく陰性T波がみられる場合がある).T波が増高している場合にも,適切に心電図を評価できることは重要である.

 本稿では,これらの心電図所見を伴う症例を提示しながら,特徴的な心電図所見について解説する.

ST低下と陰性T波

河合 昭人

pp.1185-1189

はじめに

 ST-T変化におけるST低下や陰性T波は,虚血性心疾患を思い浮かべることが多いと思われるが,もちろん,それ以外のことも多い.虚血性心疾患において,ST低下の所見だけで冠動脈病変を捉えるのは困難であるので,心電図がオーダーされた背景や臨床症状なども加味しながら判断をしていくことが重要である.

QT時間の異常

中村 俊宏 , 石橋 耕平 , 相庭 武司

pp.1190-1194

症例

 患者は15歳,女性.図1に波形を示す.

T波,U波

有田 卓人

pp.1195-1199

はじめに

 T波は心室の再分極を表す波であり,QRS波の幅が正常で狭い場合,T波はQRS波と同じ向きである.そのため,T波は一般的にQRSの主軸と同方向を向く場合を正常と考え,正常心電図にも陰性T波が存在し,成人では肢誘導のうちaVR誘導で陰性,胸部誘導ではV1およびV2誘導で陰性T波を認めることがある.心筋虚血による心内膜側の活動電位の持続時間が短縮する場合や心肥大(酸素消費が大きくなるため相対的酸素不足となる)の場合に陰性T波が観察される.T波の高さに関しては,正常ではQRSの1/10(あるいは1/5とする説もある)以上と考えられている.

 U波はT波の後に続く小さな振れであり,その成因はいまだに不明とされるが,Purkinje細胞の再分極を表す可能性や,心室壁にあるM細胞の活動電位持続時間を表す可能性などが示唆されている.通常はV2〜V5誘導で認めることが多く,正常のU波はT波と同じ極性を示し,その高さはT波の高さの10%程度とされている(図1).臨床的にはV4〜V6で観察される陰性U波は,冠動脈左前下行枝の重症虚血を反映することが有名である.

3章 脈の乱れに注目!不整脈を攻略する

P波の脱落や消失

三輪 陽介

pp.1200-1205

P波異常

 洞房結節に始まる刺激伝導系は,途中に固有心筋の興奮を伴いながら,心房,房室結節,His束,右脚・左脚,Purkinje系,心室と伝播していく.

 P波は心房固有心筋の興奮を表す波形で,高位右房に存在する洞結節から始まる興奮により,まず右房が興奮し,遅れて左房の興奮が開始される.心房に障害がなければ同時に機械的な興奮を表現することになる.P波を詳細に観察すると,心房の形態的な変化を予想することができる.例えば,P波の幅が正常より広い場合には,心房の興奮伝導時間が長いということが示唆され,心房の拡大や負荷が予想されるし,P波高が正常より低い場合には,心房電位の低下が示唆され,心房収縮が弱いことが予想される.

QRSの脱落

西山 信大

pp.1206-1213

はじめに

 QRSの脱落は,心電図上QRSの脱落の前にP波を認めるものと,認めないものがある.P波を認めないものについては,第3章「P波の脱落や消失」の項を参照いただきたい.本稿では,P波を認めるもの,いわゆる房室ブロックについて主に概説する.

早期に出現するP波・QRS

湯澤 ひとみ

pp.1214-1218

上室期外収縮(SVPC)

SVPCとは

 まず,期外収縮とは,徐拍時の補充調律時を除き,洞結節以外からの興奮でかつ,予想されたタイミングより早くに起こるものの総称である.上室期外収縮(supraventricular premature contraction:SVPC)とは,心房期外収縮(premature atrial contraction:PAC)と房室結節期外収縮の総称で,厳密な区別は難しいことも多いが,臨床的にこの両者を鑑別する意義は乏しい.

 心房期外収縮は洞調律(sinus rhythm:SR)のP波より早いタイミングで出現し,SRと同じ形状のnarrow QRS(wide QRSの場合は,第2章「QRSの異常 QRS幅の延長」を参照)が続く.房室接合部期外収縮のQRSは同様にnarrowであるが,SR時のQRSと比較してやや変形していることが多く,逆行性P波はQRS内に埋没し視認できないこともある.

—頻脈性不整脈—QRS幅が狭い

山下 省吾

pp.1220-1227

はじめに

 心電図においてQRS幅の狭い頻脈(QRS幅<,100msかつ脈拍数>100回/分)に遭遇したときに考えるべき不整脈は何か.

 本稿では,考えうる疾患とその特徴,そして心電図アプローチについて述べる.

—頻脈性不整脈—QRS幅が広い

徳田 道史

pp.1228-1231

wide QRS頻拍の鑑別

 RR間隔が整のwide QRS頻拍(心拍数が100/分以上,QRS幅が120ms以上)が観察された場合は,第一に心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)を疑う.臨床でみた場合は血行動態が保たれているかを確認し,電気的除細動を考慮しつつ,慎重かつ迅速に心電図の解析を行うべきである.しかし,VTと断定する前には冷静な判断が求められる.VTは確かにwide QRS頻拍の一形態であるが,wide QRS頻拍が必ずしもVTであるわけではない.変行伝導を伴う上室性頻拍(supraventricular tachycardia:SVT)でもwide QRS頻拍となるためである.

 本稿ではwide QRS頻拍をみた場合,それが心室性であるのか,心房性であるのかを鑑別する方法を詳述する.

—頻脈性不整脈—QRS幅が広くRR不整

宮永 哲

pp.1232-1237

はじめに

 本稿では,QRS幅が広くRR間隔が不整となる,心室細動(ventricular fibrillation:VF),torsade de pointes(TdP,トルサード・ド・ポアント),偽性心室頻拍(pseudo ventricular tachycardia)を取り上げる.いずれも,心臓から血液が十分に送り出せず,血圧が低下して,めまいや失神,突然死を起こしうる重症な不整脈である.すぐに救命処置が必要となることが多く,救急室や病棟での急変時に遭遇するような不整脈で,生理検査室ではまず目にすることはないが,Holter心電図記録や運動負荷心電図中には遭遇するかもしれない.もし,これらの不整脈を発見したときには,迷わず緊急で医師への連絡が必要である.

徐脈性不整脈

矢野 健介

pp.1238-1243

はじめに

 不整脈は正常洞調律以外の調律と定義される.正常洞調律は高位右心房に存在する洞結節で起きた電気的興奮(刺激)が,心房内を伝播して房室結節へ入り,His束から右脚と左脚へと伝導し,Purkinje線維を介して左右の心室に規則正しく伝えられる.不整脈はこの一連の電気的流れ(刺激伝導システム)になんらかの異常が生じていることを意味する.不整脈は徐脈性不整脈と頻脈性不整脈に大別される1).ここで扱う徐脈性不整脈は,定義として50/分以下とすることが多いが,臨床的に問題となるのは40/分以下の場合である.徐脈性不整脈の重症度は補充収縮が出現するかどうかにかかっており,最も重篤な場合は心静止に至る.

 本稿では,徐脈性不整脈の分類,メカニズム,症状,原因,診断について概説し,心電図診断のポイントについて実際の心電図を呈示しながら解説する.最後に,徐脈性不整脈の治療についても簡単に触れる.

ペースメーカの種類と機能—ICDとCRTを含むペースメーカ心電図

境田 知子

pp.1244-1249

デバイスの種類と役割

 “ペースメーカ”とひとくくりにされがちであるが,植込み型心臓不整脈デバイスは下記に示すように,大きく4つに分けられる.

①植込み型心電計(insertable cardiac monitor:ICM)

②ペースメーカ(pacemaker)

③植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)

④心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy:CRT)

4章 主訴からみた心電図

胸痛

林 秀樹

pp.1250-1253

症例1:50歳代,男性

 胸痛を主訴に緊急受診した.12誘導心電図(図1)では完全左脚ブロックを認め,Ⅰ,aVR,V1〜V4誘導でST上昇を,Ⅱ,Ⅲ,aVF,V5〜V6誘導でST低下を認めた.

動悸,息切れ

森田 宏

pp.1254-1257

症例

 患者は75歳,女性.高血圧の加療中で,降圧薬内服で血圧は安定していた.半年前から労作時の息切れを自覚し,次第に短い歩行距離でも息切れを感じるようになった.昨日の朝から動悸,頻脈を自覚し,1日おいても改善せず,また息切れも増悪したため岡山大学病院を受診した.

失神の既往

吉賀 康裕

pp.1258-1261

症例

 患者は50歳代,男性.図1に来院時の心電図を示す.

下腿浮腫

渡邉 隆大

pp.1262-1265

症例

 患者は63歳,男性.1カ月前から両側下腿浮腫と労作時息切れを自覚した.その後,起坐呼吸が出現したため当院を受診した.

5章 パニック値と急変時対応

東京科学大学病院(旧 東京医科歯科大学病院)におけるパニック値への対応

濱田 里美

pp.1266-1269

はじめに

 東京科学大学病院(旧 東京医科歯科大学病院.以下,当院)は813床の大学病院である.特定機能病院であり,検査室はISO 15189の認定を取得している.検査部には4台の心電計があり,平日8:30〜17:15に標準12誘導心電図検査を行っている.実施するのは検査部職員の臨床検査技師とヘルスケアアシスタント(health care assistant:HCA,主に臨床検査技師免許取得後すぐに進学した修士課程の学生で週2時間程度従事する)である.2024年1月現在,検査部職員23名,HCA20名に実施権限があり,時間帯により変動するが2〜5名(検査部職員1〜4名,HCA0〜2名)で検査を行っている.検査部で心電図検査を受ける患者は平均130人/日である.

 本稿では,当院検査部での標準12誘導心電図検査のパニック値と運用について述べる.なお,病院内では救急外来や病棟にも心電計があり,看護師などが心電図検査を行うため,検査部にこられない状態の患者は対象外である.

三井記念病院臨床検査部におけるパニック所見への対応

石崎 一穂

pp.1270-1272

はじめに

 最初に検査結果を知る検査技師は,正しい判断と的確な対応が求められる.そして,それが的確な診療につながる必要がある.パニック所見は緊急性が高い結果であるため,直ちに医師へ報告し指示を仰がなければならない.パニック所見の存在は,国内全ての施設で同じ判断,対応,診療を行うための道しるべとなりうると考えている.

河北総合病院におけるパニック値への対応

髙野 小百合

pp.1273-1276

はじめに

 当院は東京都杉並区にあり,河北総合病院(以下,本院)と隣接する河北総合病院分院(以下,分院)で合わせて369床の許可病床をもつ急性期病院である.生理機能室の心電図室は本院に2室,分院に3室あり,両検査室で2023年には年間約17,442件の心電図関連検査を実施し,それ以外の生理機能検査(超音波検査を除く)を含め,1日当たり6〜7名体制で運営している.

成功事例から学ぶ,知っておきたい急変時対応

万代 康弘

pp.1277-1280

はじめに

 検査の途中などで患者とかかわっているときに,患者の状態が急変することは起きてほしくはないが,可能性はあり得る.多くの方々は「そのような場面に出くわしたらいやだな」と思われているであろう.しかし,患者と家族からみると皆さんも病院の職員であり,「何か対応をしてくれるだろう」と期待されている.そのようなときに何をすればよいのか,どのように行動すればよいか,その場に居合わせた“あなた”と仮定して行動や思考を説明していく.“あなた”がその場に居合わせたとして読んでみていただきたい.

 本稿では,場面1と場面2として2パターンの流れを紹介する.

6章 難しいところに手が届く!心電図Q—ここまでの努力を試そう!

Case 1

後藤 健太朗

pp.1282-1285

心電図

 患者は60歳代,女性.息切れと一致して記録された徐脈の12誘導心電図(図1)を示す.

Case 2

山根 禎一

pp.1286-1289

心電図(図1)

既往歴

 患者は65歳,男性.10年前に下壁心筋梗塞の既往があった.半日以上,持続する動機症状を主訴に救急外来を受診した.

Case 3

奥村 貴裕

pp.1290-1294

心電図1(図1)

既往歴

 患者は50歳代,男性.高血圧症,下垂体機能低下症,甲状腺機能低下症があった.

Case 4

寺澤 無量

pp.1296-1300

心電図1)

 患者は40歳代,男性.特記既往や家族歴はなかった.農場で働いている際に倦怠感を自覚して救急要請した.病着後に記録した心電図では心拍数(heart rate:HR)200bpmで上方軸,右脚ブロックの心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)であった.精査の結果,冠攣縮性狭心症による心筋梗塞巣からのVTと診断に至り,植込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)植込み後に退院となった.退院の9カ月後に遠隔システムでVTアラートがあり,図11)の心内電図であった.

7章 教えて先生!

ベラパミル感受性心室頻拍ってどんな頻拍ですか?

北條 林太郎

pp.1301-1304

ベラパミル感受性心室頻拍とは

 ベラパミル感受性心室頻拍については1979年にZipesら1)によって,①心房ペーシングで誘発される,②右脚ブロック左軸偏位,③器質的心疾患がない,の3徴が報告され,また,1981年にBelhassenら2)によって④ベラパミルへの感受性が報告された.最も多くみられるものが左脚後枝領域に回路の出口を有するもので,右脚ブロック左軸偏位を呈する(図1a).この心電図では,心室波のなかに一定の周期でP波が記録され,房室解離を呈していることから心室頻拍と診断される.

 ベラパミル感受性心室頻拍はかつて左脚後枝型(右脚ブロック,左軸偏位,頻度70〜80%)と左脚前枝型(右脚ブロック,右軸偏位,頻度10〜15%.図1b),上中隔型(頻度5%)に分類されていた.近年,左脚後枝および前枝型はそれぞれ中隔型と乳頭筋型に分類されている.さらに,左脚後枝型を逆に旋回するreverse型も報告されており,6型に分類されている3).上中隔型やreverse typeは頻度が低く,後枝型へのアブレーション後に誘発される.

R on Tはなぜ危険なのですか?

草山 隆志

pp.1305-1307

はじめに

 RonTは,心電図上でT波に心室期外収縮(premature ventricular contraction:PVC)が発生する現象である.一見すると単なる期外収縮のようにもみえるが,多形心室頻拍(torsade de pointes:TdP)や心室細動(ventricular fibrillation:VF)などの致命的な不整脈を引き起こすリスクを高める危険なサインであるため,早期発見と適切な治療が重要である.

 本稿では,実際の症例を通じて,RonTとTdPの発生メカニズム,危険因子,治療法について解説する.

3枝ブロックってなんですか?

白山 武司

pp.1308-1310

はじめに—3枝ブロックの概念

 心室内刺激伝導系には,右脚,左脚前枝,左脚後枝の3本があると考えられており,3枝ブロックは,このいずれもが伝導障害をきたした状態である.基本概念としては,それぞれ完全ブロックでも不完全ブロックでもよい.それぞれの伝導障害が時間とともに悪化すると完全(3度)房室ブロックになる,または運動などで心拍数が上昇した際に安静時より高度な房室ブロックが顕在化する,という点で,一種の危険なサインとして認識されている.

抗不整脈薬をもっと知りたい!

志賀 剛

pp.1311-1315

はじめに

 抗不整脈薬は主に頻脈性不整脈の停止,徐拍化,予防に使用される.抗不整脈薬の特徴は,不整脈を抑えるために使用しながら不整脈を発現あるいは悪化させる作用(催不整脈)をもち合わせていることである.このような“もろ刃の剣”的な薬は抗不整脈薬以外にあまりない.心電図は有効性の評価はもちろんのこと,また安全性の評価にも大きな役割を果たす.

 本稿では,抗不整脈薬の特徴的な心電図変化について概説する.

ヒス束ペーシング・左脚領域ペーシングを知りたい!

藤生 克仁

pp.1316-1319

はじめに

 心臓生理的ペーシング(cardiac physiologic pacing:CPP)は,心臓の自然な電気的活動を模倣することにより,特に心室の同期を改善して心不全のリスクを減少させる治療戦略である1).このCPPには,右心室リードと冠静脈内に左心室リードを挿入して,左心室を複数個所からペーシングする心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy:CRT)が含まれ,さらに近年広く行われるようになってきているヒス束や左脚などの刺激伝導系をペーシングする刺激伝導系ペーシング(conduction system pacing:CSP)を含む広範な概念である.

 本稿で取り上げるのは,CSPのなかの2つの主要な方法である,ヒス束ペーシング(His bundle pacing:HBP)と左脚領域ペーシング(left bundle branch area pacing:LBBAP)である.近年ではその簡便さからLBBAPがより一般的に行われている.

AIと心電図の未来図を教えてください

荷見 映理子

pp.1321-1323

はじめに

 人工知能(artificial intelligence:AI)による自動解析・診断技術は目覚ましい発展を遂げており,もはやAIは新たな医療機器の開発や医学研究において不可欠なテクノロジーになりつつある.特にこの数年間において,AIによる技術革新は心電図(electrocardiogram:ECG)診断の分野にまで押し寄せており,従来のヒトの目では識別できない情報をAIの認識性能を用いて判別することができるようになっている.近年では,センシング技術,高速無線通信などのテクノロジーをAI技術と組み合わせて,不整脈・心疾患の早期診断を行う研究開発が世界的に行われている.

Apple Watchの心電図って役立ちますか?

木村 雄弘

pp.1324-1326

Apple Watchの心電図って何?

 スマートウォッチの1つであるApple Watchに搭載された心電図アプリケーションは心電図を記録することができる.スマートウォッチは,腕時計タイプのウェアラブル端末で,電話やSNSなどの通知,電子決済など時計以外のさまざまな用途のためにいつも身に着けている.これまでは症状のあるときに,病院を受診しなくてはならなかったが,このアプリケーションの登場により,いつでもどこでも誰でも自分の腕で心電図を記録することができるようになった.

 使用方法は,Apple Watchを腕に装着した状態で,心電図アプリケーションを起動し,Digital Crown(竜頭)を反対の腕の人さし指で触ることで,心電図検査の第Ⅰ誘導に類似した波形を記録できる.アプリケーションの機能は,記録された心電図を①洞調律,②心房細動,③高い心拍数,④低い心拍数,⑤判定不能の5つに分類する1).初めてアプリケーションを起動した際には,年齢と不整脈と診断されたことがないことの確認と,心電図や結果に関する教育的コンテンツが表示される(図1).Apple WatchはiPhoneと連携して動作するため,ペアリングされたiPhoneをもっている必要がある.記録したデータは自動的にヘルスケアアプリケーションに保存される.

8章 心電図検査担当者の育成方法と精度管理

心電図検査担当者の育成方法

市川 篤

pp.1327-1330

はじめに

 心電図検査は多くの臨床検査技師が携わる機会がある生理機能検査である.手技が簡便なため,超音波検査のような長期のトレーニング期間を要することなく検査が可能である.しかし,検査精度や患者安全のためには,検者の正確な手技と心電図判読力が必須となるため,その教育・訓練は重要である.また,近年,話題となっているISO 15189においても,臨床検査室における教育に関するさまざまな事項が要求されている.これらを踏まえて,本稿では東京女子医科大学病院(以下,当院)における心電図検査担当技師育成の取り組みについて紹介する.

ISO 15189における心電図検査の精度管理

小笠原 直子

pp.1331-1334

はじめに

 標準12誘導心電図検査は最も汎用されている生理機能検査の1つである.反復して行われる検査の過去記録との比較が診療方針の決定のためには必須であり,検査にかかわる技師全員が正確な検査結果を提供する必要がある.そのためには各計測値の精度が担保されているという前提があり,機器精度・手技精度の管理が重要である.

 心電計の精度管理については,心電計のデジタル化が進むとともに,機器精度管理はベンダーに一任することが一般的となり,外部精度管理としてのフォトサーベイが行われるのみで,実働機器の精度管理が行われていないのが現状であった.筆者が所属する帝京大学医学部附属病院中央検査部(以下,当検査部)が精度管理の試みを始めたのは2010年であったが,精度管理業務は検体検査でのみ必須で,生理検査で機器精度・手技精度とも公開情報が非常に少ない状況であった.

 近年,ISO 15189が普及し,同規格の2012年版では生理検査が認定項目となったことで,検体検査に限らず生理機能検査でも精度管理の重要性が増し各施設で取り組まれるようになった.しかし,生理機能検査の精度管理については,検体検査のように確立した方法が存在せず,要求事項に従い各施設で運用を決定しているのが現状である.このような状況を踏まえ,本稿では当検査部で行っている精度管理の取り組みを紹介する.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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