文献詳細
文献概要
増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ 2章 腎疾患診療の進め方
腎代替療法選択の進め方
著者: 八尋真名1 倉賀野隆裕1
所属機関: 1兵庫医科大学循環器・腎透析内科学
ページ範囲:P.395 - P.398
文献購入ページに移動はじめに
腎臓の働きが低下し,自分の腎臓で健康状態を維持できなくなると,腎代替療法として,血液透析(hemodialysis:HD)・腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)・腎移植のいずれかを選択する必要がある.全ての治療法においてわが国は世界でもトップレベルの成績であるが,患者がそれぞれの長所・短所を十分に理解して,自分の生活環境やライフスタイルに最も適した治療法を選択する1)のは困難なことである.
よって,適切なタイミングで患者に療法選択に関する情報を提供し,患者自身が主体性をもって適切な治療法を選択できるよう,腎代替療法選択を進めていくことは非常に重要である.
腎臓の働きが低下し,自分の腎臓で健康状態を維持できなくなると,腎代替療法として,血液透析(hemodialysis:HD)・腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)・腎移植のいずれかを選択する必要がある.全ての治療法においてわが国は世界でもトップレベルの成績であるが,患者がそれぞれの長所・短所を十分に理解して,自分の生活環境やライフスタイルに最も適した治療法を選択する1)のは困難なことである.
よって,適切なタイミングで患者に療法選択に関する情報を提供し,患者自身が主体性をもって適切な治療法を選択できるよう,腎代替療法選択を進めていくことは非常に重要である.
参考文献
1)日本腎臓学会,他(編):腎代替療法選択ガイド2020,ライフサイエンス出版,2020
2)日本腎臓学会(編):CKD診療ガイド2012,東京医学社,2012
3)日本透析医学会:維持血液透析ガイドライン:血液透析導入.日透析医学会誌 46:1107-1155,2013
4)腎臓病SDM推進協会(編):SDMの実践手法.慢性腎臓病患者とともにすすめるSDM実践テキスト 患者参加型医療と共同意思決定,医学書院,pp45-110,2020
5)日本腎臓学会,日本透析医学会,日本移植学会,日本臨床腎移植学会,日本腹膜透析医学会:腎不全 治療選択とその実際 2021年版(https://jsn.or.jp/jsn_new/iryou/kaiin/free/primers/pdf/2021allpage.pdf)(最終アクセス:2023年12月20日)
6)腎臓病SDM推進協会:腎臓病 あなたに合った治療法を選ぶために ご自分の情報を医療スタッフに伝え,一緒に“最適・納得の治療法”を考える 改訂3版,2018(https://www.ckdsdm.jp/document/booklet/images/sdm.pdf)(最終アクセス:2023年12月20日)
7)山縣邦弘,他:腎障害進展予防と腎代替療法へのスムーズな移行 CKDステージG3b〜5診療ガイドライン2017(2015追補版).日腎会誌 59:1093-1216,2017
8)日本透析医会:腎代替療法専門指導士とは,2022(http://www.touseki-ikai.or.jp/htm/03_info/doc/20220104_professional_instrutor_ref2.pdf)(最終アクセス:2023年12月20日アクセス)
9)腎臓病SDM推進協会(編):多職種で取り組むSDM.慢性腎臓病患者とともにすすめるSDM実践テキスト 患者参加型医療と共同意思決定,医学書院,pp122-129,2020
10)透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言作成委員会:透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言.日透析医学会誌 53:173-217,2020
掲載誌情報