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増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ 3章 腎疾患と臨床検査
検査所見から腎疾患を想定する
著者: 梅田良祐1 坪井直毅1
所属機関: 1藤田医科大学腎臓内科学
ページ範囲:P.400 - P.403
文献購入ページに移動腎疾患の診断は,①病歴と臨床経過,②検査所見,③病理学的診断を合わせて行う(図1).診断における病理学的検査の重要性は非常に高いが,超音波ガイド下経皮的腎生検に際しては,その適応とともに検査に付随する合併症のリスクも評価する必要がある.例えば,片腎,囊胞性腎疾患,尿路感染症,出血リスクが高い症例などは相対的禁忌として施行が難しい場合が多い.その際は,病歴と臨床経過,検査所見をもって原疾患を推定することになる.
本稿では腎生検の実施困難例において,腎疾患の鑑別をどこまで行えるのか,検査所見にフォーカスを絞り記載する.病歴に関しては多くを述べないが,受診時の横断的検査だけでなく,以前からの連続変化を意識することが非常に重要である.
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