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増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ 4章 腎疾患を知る—臨床検査ができること 臨床検査で迫る腎疾患
腎アミロイドーシスとMタンパク尿関連腎障害・MGRS
著者: 黒田毅1
所属機関: 1新潟大学保健管理センター
ページ範囲:P.534 - P.537
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アミロイドーシスは,アミロイド線維を主体とするアミロイド物質が全身諸臓器に沈着し,種々の機能障害を惹起する一連の疾患群である.複数の臓器にアミロイドが沈着する全身性アミロイドーシスと,ある臓器に限局してアミロイドが沈着する限局性アミロイドーシスに分けられる.全身性アミロイドーシスのなかで高度の腎機能障害に進展し予後に重大な影響を及ぼす主要なものはALアミロイドーシスとAAアミロイドーシスである.ALアミロイドーシスは異常形質細胞から産生される単クローン性の免疫グロブリンの軽鎖(κおよびλ)がアミロイド線維を形成する.AAアミロイドーシスは各種の基礎疾患による炎症反応に伴う血清アミロイドA(serum amyloid A:SAA)タンパクが高濃度で長期間存在することによりアミロイド線維が形成される.
アミロイドーシスは,アミロイド線維を主体とするアミロイド物質が全身諸臓器に沈着し,種々の機能障害を惹起する一連の疾患群である.複数の臓器にアミロイドが沈着する全身性アミロイドーシスと,ある臓器に限局してアミロイドが沈着する限局性アミロイドーシスに分けられる.全身性アミロイドーシスのなかで高度の腎機能障害に進展し予後に重大な影響を及ぼす主要なものはALアミロイドーシスとAAアミロイドーシスである.ALアミロイドーシスは異常形質細胞から産生される単クローン性の免疫グロブリンの軽鎖(κおよびλ)がアミロイド線維を形成する.AAアミロイドーシスは各種の基礎疾患による炎症反応に伴う血清アミロイドA(serum amyloid A:SAA)タンパクが高濃度で長期間存在することによりアミロイド線維が形成される.
参考文献
1)Kuroda T, et al:Comparison of gastroduodenal, renal and abdominal fat biopsies for diagnosing amyloidosis in rheumatoid arthritis. Clin Rheumatol 21:123-128,2002
2)植田光晴,他:アミロイドーシスの診断.最新 アミロイドーシスのすべて 診療ガイドライン2017とQ&A(安東由喜雄監,植田光晴編),医歯薬出版,pp242-248,2017
3)Kuroda T, et al:Significant association between renal function and area of amyloid deposition in kidney biopsy specimens from patients with AA amyloidosis associated with rheumatoid arthritis and AL amyloidosis. Amyloid 26(sup1):125-126,2019
4)Leung N, et al:The evaluation of monoclonal gammopathy of renal significance: a consensus report of the International Kidney and Monoclonal Gammopathy Research Group. Nat Rev Nephrol 15:45-59,2019
5)Kuroda T, et al:Treatment with biologic agents improves the prognosis of patients with rheumatoid arthritis and amyloidosis. J Rheumatol 39:1348-1354,2012
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