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文献詳細

雑誌文献

臨床検査68巻4号

2024年04月発行

文献概要

増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ 4章 腎疾患を知る—臨床検査ができること 臨床検査で迫る腎疾患

血栓性微小血管症の病態評価

著者: 加藤規利1 立枩良崇2 丸山彰一3

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院腎臓内科 2藤田医科大学ばんたね病院腎臓内科 3名古屋大学大学院医学系研究科腎臓内科

ページ範囲:P.542 - P.545

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はじめに

 血栓性微小血管障害とは,さまざまな原因による血管内皮障害が引き起こされた結果,微小血管において血小板血栓が形成され,血栓性の臓器障害が引き起こされることを指し,その病態を血栓性微小血管症(thrombotic microangiopathy:TMA)と呼ぶ.貧血,血小板減少をきたすが,これらは肝障害や播種性血管内凝固症候群などにも共通する検査所見であり,TMAの存在は見落とされやすい.このような血球減少をきたす患者の診療においてはTMAを“疑う”ことが重要で,診断の際に注意したいのは溶血性貧血の存在に“気付く”ことである.そのためには破砕赤血球の出現や,ハプトグロビンの低下に注目したい.

参考文献

1)厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)「血液凝固異常症等に関する研究班」非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド改定委員会(編):非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド2023,東京医学社,2023
●加藤規利,他:aHUSの病態と臨床.日血栓止血会誌 31:45-54,2020
●南学正臣,他(編):腎臓内科診療の掟,中外医学社,2023

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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