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文献詳細

雑誌文献

臨床検査68巻4号

2024年04月発行

文献概要

増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ 4章 腎疾患を知る—臨床検査ができること 腎疾患の話題

Onconephrology

著者: 前岡侑二郎1 正木崇生1

所属機関: 1広島大学病院腎臓内科

ページ範囲:P.550 - P.553

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onconephrology

 悪性腫瘍は国内外で死因の上位を占め,世界の高齢化に伴い,さらに増加している.国立がん研究センターのがん統計では,悪性腫瘍と診断される確率は2人に1人であり,悪性腫瘍で死亡する確率は男性が4人に1人,女性が6人に1人と推計されている.近年,がん領域の治療が急速に進歩している一方で,より専門性の高い多様な副作用が出現するようになった.このような背景からoncology(腫瘍学)とnephrology(腎臓病学)を組み合わせたonconephrologyという造語が生まれた.onconephrologyにおいて,がん診療における腎障害は生命予後悪化に関与する最も重要な問題であり,「がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン」1)が2016年に作成され,2022年に改訂された2)

参考文献

1)日本腎臓学会,他(編):がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン2016,ライフサイエンス出版,2016
2)日本腎臓学会,他(編):がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン2022,ライフサイエンス出版,2022
3)Ribas A:Tumor immunotherapy directed at PD-1. N Engl J Med 366:2517-2519,2012
4)Cortazar FB, et al:Clinical Features and Outcomes of Immune Checkpoint Inhibitor-Associated AKI: A Multicenter Study. J Am Soc Nephrol 31:435-446,2020
5)Kitchlu A, et al:A Systematic Review of Immune Checkpoint Inhibitor-Associated Glomerular Disease. Kidney Int Rep 6:66-77,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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