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文献詳細

雑誌文献

臨床検査68巻7号

2024年07月発行

文献概要

短報

PHR(personal health record)時代における基本的検査の新たな役割

著者: 若松弘之1

所属機関: 1自治医科大学臨床検査医学講座

ページ範囲:P.897 - P.901

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Abstract

 1989年「初期診療における基本的検査」が公表されたが,そのエビデンスの証明は困難であった.今後健診データベースなどのビッグデータを用いた臨床での活用が予想され,これに寄与する基本的検査も模索すべきであると考える.

 以下の視点から,試案を提示する.

 1.医療費抑制から国民全体の公衆衛生や利便性の向上へ

 2.医療ビッグデータ・人工知能(AI)時代データベースの一角を担う

 3.共用基準範囲など臨床検査医学独自の研究にも貢献

参考文献

1)河合忠:初期診療の検査計画—基本的検査.目で見る初期診療の検査計画と結果の読み方,東京医学社,pp2-4,1998
2)桑島実:日本臨床検査医学会「基本的検査」とその改訂案について.診断群別臨床検査のガイドライン 医療の標準化に向けて,「診断群別臨床検査のガイドライン」事務局,pp172-173,2003
3)渡辺清明:診療ガイドラインレビュー 臨床検査.日内会誌 91:159-168,2002
4)新保卓郎,上塚芳郎,内山伸,他:ガイドラインの現状 基本健診の系統的評価(福井班).EBMジャーナル 8:150-156,2007
5)熊坂一成:初期診療の検査オーダーの考え方.臨床検査のガイドラインJSLM2012—検査値アプローチ/症侯/疾患(日本臨床検査医学会編),宇宙堂八木書店,pp1-4,2012
6)相澤孝夫,後藤茂之:すべての国民が必要な健診・予防医療を受けられる社会のために.人間ドック 37:461-464,2022
7)田倉智之,杉森裕樹,佐藤敏彦,他:人間ドックにおける基本検査項目等のデルファイ法による社会経済的研究.人間ドック 29:52-64,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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