免疫応答が正常の細胞・組織に対して向けられる自己免疫疾患は,古くから自己抗体が臨床検査に利用されています.一方,自己免疫の関与が考えられているにもかかわらず自己抗体が知られていなかった疾患や自己免疫の関与が想定されていなかった疾患についても,病態理解や病勢把握に有用とされる自己抗体が近年同定されています.古典的な自己免疫疾患に関しても新たな自己抗体が発見されており,臨床的意義に関する従前の自己抗体との異同は重要な課題となっています.実臨床で用いられる自己抗体検査の現状と課題を把握するとともに,最近の研究から有用性が期待される新しい自己抗体について概観することは,検査の向上・発展につながると思われます.
本特集では「自己抗体検査のアップデート」というテーマのもとで,第一線で活躍されている方々に解説いただきました.自己抗体に関する再考と自己免疫疾患の病態に対する理解の一助となれば幸いです.