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技術解説
超微量尿素窒素測定法の日常診療への応用
著者: 斎藤正行1 内田敬嗣1 鈴木恵美子1
所属機関: 1東大分院臨床化学
ページ範囲:P.878 - P.883
文献購入ページに移動I.はじめに
血中尿素窒素の測定は今日では残余窒素にかわって化学検査の最頻度種目(表1)の一つとなり,腎心疾患,脱水症,胃腸管内大出血などの有力な指標として日々の診療に大きく貢献している。したがって検査室側としても従来の古典的繁雑な方法では迅速な報告は不可能となり,試験紙によるユニグラフ法の採用とか1〜2)Diacetyl-Monoxime法のAutomation化によってこれに対処してきているのが現状である。実際こういう改善をしない限り,また旧態依然として残余窒素を固執している病院では,検査室の精度・能率はおち,データは診療のタイミングにあわず,新らしく展開した種々の酵素活性測定などの導入の余地なく,非常に時代遅れの診療下におかれているか或いは膨大な検査技師により結局は病院経営,貴重な国税に,さらに患者に大きな負担をかけている。
一方医学のめざましい進歩によって多くの新らしい知見とともに当然新らしい検査種目が日常診療の必須項目として加わってきているが,その一つに血中アンモニアの測定がある。
血中尿素窒素の測定は今日では残余窒素にかわって化学検査の最頻度種目(表1)の一つとなり,腎心疾患,脱水症,胃腸管内大出血などの有力な指標として日々の診療に大きく貢献している。したがって検査室側としても従来の古典的繁雑な方法では迅速な報告は不可能となり,試験紙によるユニグラフ法の採用とか1〜2)Diacetyl-Monoxime法のAutomation化によってこれに対処してきているのが現状である。実際こういう改善をしない限り,また旧態依然として残余窒素を固執している病院では,検査室の精度・能率はおち,データは診療のタイミングにあわず,新らしく展開した種々の酵素活性測定などの導入の余地なく,非常に時代遅れの診療下におかれているか或いは膨大な検査技師により結局は病院経営,貴重な国税に,さらに患者に大きな負担をかけている。
一方医学のめざましい進歩によって多くの新らしい知見とともに当然新らしい検査種目が日常診療の必須項目として加わってきているが,その一つに血中アンモニアの測定がある。
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