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色素による血清アルブミン定量法
著者: 高橋浩1 松田信義1 大庭雄三1
所属機関: 1山口県立医科大学 臨床病理学教室
ページ範囲:P.972 - P.976
文献購入ページに移動血清の総蛋白濃度は疾患に際してもなかなか正常範囲からはずれないものである。臨床検査室で日々測定されている被検血清の蛋白濃度の値は大部分が正常値を示し,これがはっきりと低下するのはネフローゼ症候群,大出血,癌の末期など限られた症例に見出されるにすぎない。また血清蛋白濃度の上昇も骨髄腫とか一部の炎症に限られている。
しかし血清蛋白の組成の面からみると,病的状態では鋭敏に組成の変化をきたし,しかもそれは疾病の種類および程度を反映する。ゆえに血清蛋白の検査は単に総濃度の定量にとどまることなく,その組成の変化をうかがうことが是非必要となってくる。
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