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文献詳細

雑誌文献

臨床検査9巻11号

1965年11月発行

文献概要

グラフ

真菌鑑別における注意すべき所見

著者: 川北祐幸1

所属機関: 1順天堂大学・細菌学

ページ範囲:P.953 - P.960

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 真菌の同定は,肉眼的集落の検査,顕微鏡的形態の検査および生化学的検査が基礎になって行なわれている。肉眼的集落は,酵母様真菌以外では,大略の見当をつけるのに役立ち,さらに顕微鏡的精査により,同定が行なわれ,酵母様真菌では,まず顕微鏡的形態にはじまり生化学検査で最終的同定が行なわれる。ここでは皮膚糸状菌をのぞき,わが国で真菌症として,しばしば話題になる菌を中心にその同定鑑別時に注意しなければならないことを述べてみよう。
 まず第一に注意することは,自然界にこれらの菌の同属が非常に多く存在し,検体の汚染,無菌操作の不手際などからすぐに培地上に生えてくることがある。次は,真菌の胞子を不用意にあつかうと,孵卵器,あるいは実験室が汚れ,これらの汚染がたえずおこるようになることである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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