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文献詳細

雑誌文献

臨床検査9巻12号

1965年12月発行

文献概要

特集 日常検査法の基礎知識と実技 細菌学

寄生虫検査の基礎

著者: 大島智夫1

所属機関: 1国立公衆衛生院寄生虫衛生昆虫室

ページ範囲:P.1109 - P.1114

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I.寄生虫検査における虫卵検査法の限界
 寄生虫検査といえば,なんでもかでも検便だけというのは,寄生虫に関してきわめて貧弱な知識しかもたぬ証拠で,これでは信頼できる寄生虫検査ができるはずがない。糞便中に虫卵が出現するはずのない多くの人体寄生虫は全く意に介せられることなく,糞便のずさんな検査で寄生虫陰性と報告されるのが多くの病院検査室の実情であり,なぜこの寄生虫の検査にはこの方法を使用するか,また多くの寄生虫の寄生の可能性があるばあいにいかなる検査法を組合せて検査すべきか等の基礎知識を確実に把握しておき,寄生虫検査のうち検便による虫卵検査はその一部であることをよく知っておく必要がある。そのため下記のごく簡単な生物学的事項は検査法に関連してぜひわきまえておかねばならぬ。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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