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臨床検査としてのウイルス血清反応—主として補体結合反応の手技について
著者: 浅野秀二1 新居美都子1
所属機関: 1国立東京第一病院小児科
ページ範囲:P.115 - P.123
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ウイルス病の診断は,マウスやモルモット,猿による動物試験は勿論,近年組織培養が各種のウイルスについても可能になつてからは長足の進歩をとげるにいたつている。
とくに血清診断については抗原の精製,血清の処理方法の進歩改良にともなつて確実にして簡便な方法がひろく行なわれてきた。ふつう,臨床検査室において,送られてきた患者材料についてウイルスの分離同定を行なうことは,人手の面でも設備の点でもむづかしいことが多い。とくに幾種類ものウイルスについて同時に検索を行なわなければならない場合が多いから,この意味でもウイルスの分離同定よりもまず血清抗体の検索が,現段階では重要となる。
ウイルス病の診断は,マウスやモルモット,猿による動物試験は勿論,近年組織培養が各種のウイルスについても可能になつてからは長足の進歩をとげるにいたつている。
とくに血清診断については抗原の精製,血清の処理方法の進歩改良にともなつて確実にして簡便な方法がひろく行なわれてきた。ふつう,臨床検査室において,送られてきた患者材料についてウイルスの分離同定を行なうことは,人手の面でも設備の点でもむづかしいことが多い。とくに幾種類ものウイルスについて同時に検索を行なわなければならない場合が多いから,この意味でもウイルスの分離同定よりもまず血清抗体の検索が,現段階では重要となる。
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