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児童の精神分裂病
著者: 黒丸正四郎1
所属機関: 1大阪市立大学精神科教室
ページ範囲:P.71 - P.81
文献購入ページに移動Ⅰ.序
結核や赤痢のような病気でも,それが成人に発病する場合と児童の場合とではその症状,経過,転帰が著しく異る。これと同様に,神経症や精神病でも,成人と人格構造の未分化な児童の場合とではその病像は著しく異るものである。このような意味から児童精神病学Child-Psychiatryの存在は重要である。中でも児童に発症する児童分裂病の研究は単に本疾患の臨床という意味だけでなく,精神分裂病一般を論ずるに当つても幾多の示唆を与える。何故ならば,それは
1)精神分裂病の症候論に寄与するところがあるからである。
結核や赤痢のような病気でも,それが成人に発病する場合と児童の場合とではその症状,経過,転帰が著しく異る。これと同様に,神経症や精神病でも,成人と人格構造の未分化な児童の場合とではその病像は著しく異るものである。このような意味から児童精神病学Child-Psychiatryの存在は重要である。中でも児童に発症する児童分裂病の研究は単に本疾患の臨床という意味だけでなく,精神分裂病一般を論ずるに当つても幾多の示唆を与える。何故ならば,それは
1)精神分裂病の症候論に寄与するところがあるからである。
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