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文献詳細

雑誌文献

精神医学1巻4号

1959年04月発行

文献概要

研究と報告

PERPHENAZINEおよびPROCHLORPERAZINEによる精神疾患の治療

著者: 諏訪望1 森田昭之助1 黒田知篤1 石戸政昭1 本間均1 小林義康1

所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.241 - P.247

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Ⅰ.緒言
 1952年にJ. Delayらによって,Chlorpromazineが精神疾患の治療に有効であることが確かめられて以来,精神疾患の薬物療法は急速に発展し,数多くの薬物が登場した。ことにPhenothiazine誘導体に関しては次々と新しい薬剤がつくりだされ治療に提供されている。本稿ではそのうちのPerphenazineとProchlorperazineとについて,その使用経験を臨床精神病理学的立場から検討し,とくにChlorpromazineとReserpineとの比較を行いながら,これらの薬物の精神疾患治療上の位置を確かめてみたいと思う。
 化学構造式の上では,PerphenazineとProchlorperazineとはピペラジン核につくエタノール基とメチル基のちがいだけであり(第1図),動物実験では,Chlorpromazineに比して毒性はPerphenazineでは1/2,Prochlorperazineでは1/3でありながら,鎮静作用は前者では3-8倍,後者では1/2で,共に強力な鎮吐作用をもつといわれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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