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北欧視察略記
著者: 小沼十寸穂
所属機関:
ページ範囲:P.273 - P.274
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私は文部省在外研究員を志願してはいたが,順序から云つて2年程先の事として,予め連絡や,さしたる準備をしていない中に,急に許されることになり,実は慌てたのである。予ねて社会精神医学,ことに裁判精神医学の在外研究を申請していたが,意中には,ストックホルムのKalorinska InstituteのRylander教授を頼つて行き,そこに暫く腰を据えて,斯界の大勢を窺い,その間に独墺の学界事情などを研究し,同教授の紹介によつてそちらを視て回ろうと思つていたので,早速同教授旧知の吉益教授,広瀬貞雄博士等の添書を得て,同教授に希望を申し送つたところ,快諾を得たので,昨年10月1日北極回り空路でストックホルムに直行し,予定のごとく同教授の紹介によつて,2ヵ月滞在の後,ヨーロッパの処々を訪い,今年初め約3ヵ月の旅を終えて帰朝したのである。
私は文部省在外研究員を志願してはいたが,順序から云つて2年程先の事として,予め連絡や,さしたる準備をしていない中に,急に許されることになり,実は慌てたのである。予ねて社会精神医学,ことに裁判精神医学の在外研究を申請していたが,意中には,ストックホルムのKalorinska InstituteのRylander教授を頼つて行き,そこに暫く腰を据えて,斯界の大勢を窺い,その間に独墺の学界事情などを研究し,同教授の紹介によつてそちらを視て回ろうと思つていたので,早速同教授旧知の吉益教授,広瀬貞雄博士等の添書を得て,同教授に希望を申し送つたところ,快諾を得たので,昨年10月1日北極回り空路でストックホルムに直行し,予定のごとく同教授の紹介によつて,2ヵ月滞在の後,ヨーロッパの処々を訪い,今年初め約3ヵ月の旅を終えて帰朝したのである。
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