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研究と報告
Iminodibenzyl誘導体(Tofranil=G 22355)による抑うつ状態の治療について
著者: 三浦岱栄1 伊藤斉1 佐藤桄平1 鹿野達夫1 成田洋夫1 中原幹雄1 開沢茂雄1 中村希明1 大塚俊男1 里和宏1 徳永純三郎1 原洋二1 三浦貞則1 曽根良彦2 三浦勇2
所属機関: 1慶応義塾大学神経科 2光ヶ丘保養園
ページ範囲:P.336 - P.346
文献購入ページに移動近年種々の原因による抑うつ状態のために精神科を訪れる患者の数は非常に多いことをわれわれは日々体験しているが,これは本邦に限らず欧米においても第二次世界大戦以後の10年間に著しい増加が報告されている。(Kielholz,1) Staehelin2))Kielholzは反応性うつ病や神経症による抑うつ状態のみならず内因性うつ病や退行期うつ病の患者もまた増加していると報告している。
一方,戦後精神科領域において新しい薬物療法の途が開拓されるに至つた。
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