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文献詳細

雑誌文献

精神医学1巻5号

1959年05月発行

研究と報告

γアミノ酪酸の臨床的応用,特に精神薄弱における臨床実験

著者: 倉田みどり12

所属機関: 1毛呂病院 2東京医大神経科

ページ範囲:P.347 - P.351

文献概要

 グルタミン酸の中枢神経系に対する作用およびその臨床的応用については,Weil-Malherbe,Schwöbel,Zimmermannその他すでに極めて多くの研究が発表されている。グルタミン酸の脱炭酸によつて生ずるγアミノ酪酸については,Awapara,Roberts & Frankelにより,グルタミン酸脱炭酸酵素およびtransaminase系との関連において研究せられ,中枢神経組織ことに灰白質内に多量に存在することが確かめられた。最近本物質の生理学的研究により,筆尖部における中枢性血圧下降作用,利尿作用などが明らかにせられ,臨床的にも肝性昏睡に対する覚醒作用,癲癇および疲労に対する作用などが研究せられている。
 グルタミン酸の精神薄弱の知能,精神運動,身体発育に対する作用がしばしば論ぜられていることに関連し,私はγアミノ酪酸の各種精神薄弱に対する精神的身体的影響を調査しその臨床的応用の可能性を検討するために次の実験を行なつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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