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雑誌目次

雑誌文献

精神医学1巻6号

1959年06月発行

雑誌目次

展望

精神医学と内分泌

著者: 鳩谷竜

ページ範囲:P.377 - P.390

Ⅰ.緒言
 精神機能と内分泌機能との関係についての研究は病的状態のそれから出発しており,その研究方向はおおむね,内分泌疾患における精神症状の把握,逆に精神疾患における内分泌障害の検索,および治療に伴う両者の相互関係の検討の3つの面に向けられてきた。それぞれの時代の内分泌学の進歩に呼応して,多くの研究を生んでいるが,とくに最近10数年間における内分泌学の進歩はめざましいものがあり,その新しい知見と方法の導入の下に,この方面の研究は精神病の身体病理に新生面を開きつつある。endocrino-psychiatrie (Abély) endokrinologische Psychiatrie (M. Bleuler) psychoendocrinology (Reiss) などの用語を冠した著書の出現もこのような動向の現われといえよう。しかしながら,M. Bleulerも指摘する如く,この方面の研究にたずさわる研究者の多くは,精神医学の知識を欠いた内分泌学者であつたり,内分泌学の知識に乏しい精神医学者である場合が多いために,その研究方法や研究結果の解釈に問題がある場合が少くない。
 周知の如く,内分泌系に於ては視床下部—下垂体系が中枢的役割を演じているが,視床下部は,上位中枢,あるいは末梢からの刺激に応じ,下垂体に影響を与え,下垂体は各troPhic hormoneを分泌して,下位の内分泌器官を支配し,各内分泌器官よりのホルモンはさらに身体組織や脳組織の機能に作用する。また末梢内分泌系のホルモン分泌状態は,いわゆる,feed back mechanismにより,逆行的に視床下部—下垂体系を調整する。このように,内分泌系は機能環を形成し,自律神経系と関連しつつ,生体の適応過程において重要な部分を占めている。さらにホルモン代謝の重要な器官として肝臓が介在し,この機能環に大きな影響を与えることも忘れてはならない。したがつて内分泌系における所見は,生体のhomeostasisの一局面の反映であり,情動変化や身体条件により,二次的に右左され得ることは自明である。それ故に,精神疾患においてある内分泌的異常所見を認めたとしても,それを直ちに病因的意味を持つものと見做すことができないことはもちろんであり,ましてや,ある単位疾患の背後に一定の内分泌障害を病因として求めようとするようなことは,無意味に近いであろう。いうまでもなく,精神医学が対象とする現実の病者にあつては,それぞれ個有な素質と環境により形成せられた全人格的な適応の機構が,なんらかの原因によつて挫折しているわけであるが,その際,精神機能の解体の様式にはある程度の類型がある。あえて図式的にいえば,解体の速度の上からは,急性の解体と慢性の解体,また経過の上からは可逆的な解体と非可逆的な解体とに分けられるが,実際の臨床類型に照応させてみると,次のような代表型に分類される。(図)

研究と報告

慢性体感幻覚症について

著者: 保崎秀夫 ,   高橋芳和 ,   中村希明 ,   開沢茂雄

ページ範囲:P.391 - P.396

Ⅰ.緒言
 われわれが精神障害の患者を診ていて,疾患分類上当惑を来たす症例に時折遭遇するが,それらのうちで,体感幻覚(あるいは,幻触,臓器幻覚ともいえる)の確信のみを単一症候とする一群を,その中心となる5症例を示して,類似の疾患群との対比考察を行ない,最近報告のあつた,V. Bers u. K. Conradらのchronische taktile Halluzinoseについて言及しようと思う。一般に幻覚の領域における研究は,幻聴,幻視などでは豊富であるが,幻味,幻嗅,幻触,体感幻覚などの領域となると少くなつてくる。これは,後者らは,よりzuständlichな感覚であつて,その表現も多彩で,それが解釈の面(妄想などの)でとり上げられることが多いことにもよる。
 しかし昨今の脳外科,脳波,てんかん(とくに側頭葉)における進歩は,幻味,幻嗅方面の研究を一歩すすめたが,幻触,体感幻覚の方は余りすすんでいない。今われわれが述べんとする異常体感幻覚の領域では,1907年Dupré et Camusが,いわばモノマニーとしてのcénéstopathieなる概念を導入して以来,フランスにおいては,かかる症例の研究が多いのに反し,ドイツおよびわが国では,最近まで余り関心の払われなかつたところである。しかるに1956年にいたり,K. Conradが特殊な体感幻覚(あるいは幻触)を示すDermatozoenwahnの自験例4例,文献中45例にchro. n. taktile Halluzinoseの名を冠して報告してより,U. Fleckとの間においてたちまちに活発な論争が行なわれ,1957年には気脳写を用いて,かかる症例の考察を行つたB. Bergmannの論文が現われるにおよび,また一方1957年には,G. Huberの分裂病者の気脳写の研究,またSchimmelpennigのhirnatrophischer Prozessと,分裂病とによる心気症状の症候学的差異に重点をおいた論文もあらわれて,この方面の研究は活発になつてきた。わが教室においても,三浦教授はすでに1952年にセネストパチーの1症例を報告し,保崎も1957年"ある種の慢性幻触症例"を報告した。われわれはここに,中核となる5症例を報告し,さらに近接領域例をあげつつ考察を加えてみたいと思う。

インシュリンショック治療経過のグラフによる表現—インシュリンショックグラム(ISG)の提唱

著者: 町村俊郎 ,   清野昌一 ,   小島真 ,   松岡栄一 ,   逸見光昭 ,   堀口良男

ページ範囲:P.397 - P.401

Ⅰ.まえがき
 インシュリンショック治療では,中途で低血糖進行過程の速さと深さを任意に管理調節できぬ欠点があり,投与単位と覚醒時期をきめることが,実施の重要なポイントとなつている。従来はインシュリン表またはショック表に,各種低血糖症状の発現,消失時間を順次記載して3),低血糖進行過程を察知し,それらをきめる参考としてきたが,このような表ではいくつかの症状の発現,消失の早い遅いがわかるぐらいで,日を重ねるにつれての傾向や各症状間の関係を総合的に知り難いうらみがある。
 そこで,体温や脈搏や呼吸を毎日数字で書きならべる代りに,温度表にしめし,連日の推移を知り,類型が定められ,分析できるようになつたことを思いあわせ,著者の1人町村は,インシュリン低血糖症状群の発現態度とその推移をグラフにあらわすインシュリンショックグラム,ISGを考案した。従来は,ただBraunmuhlがインシュリン投与量のみをグラフにえがきSchock-Linieとしたほかには,このようなこころみがなかつたようである。もちろん臨床症状がどこまでインシュリンショックの実態をしめし,それが毎日の投与単位や覚醒時期をきめるのに役立つかについては,系統的な研究がなされていない2)。それゆえ,このISGにより低血糖症状群の発現態度や推移をより確実に把握できても,従来の経験にもとづくこの治療の術式から一歩をすすめるにすぎぬかも知れない。しかしISGをこれまでもちいてみると,これを研究の示標として,血液化学的および脳波的検索などと関連させて,この治療にともなう臨床生理学的究明に新しい分野がひらかれ得るという見当もついてきた。今回はまずISGの作り方,それをもちいた症例の説明およびこれから抽出される知見をのべ,さきに経験された4遷延昏睡症例を,このISGにえがいて検討を加えた。

長欠児の精神医学的実態調査

著者: 高木隆郎 ,   川端利彦 ,   田村貞房 ,   三好郁男 ,   前田正典 ,   村手保子 ,   澄川智

ページ範囲:P.403 - P.409

 戦後わが国の精神科医も児童相談所その他福祉関係諸機関を通じて住民へのサービスに参与する機会を得たが,現在なお住民の精神医学的実態に関する知識ははなはだ乏しい。この中で国立精神衛生研究所のグループが行なつた地域社会における精神障害者の生態学的研究,厚生省が全国的規模で行なつた精神衛生実態調査および文部省の特別委員会の下で行なわれた精神薄弱児の実態調査などは貴重なデータをえ,それぞれわが国の精神衛生活動の中で歴史的な意義をもつものであろう。また中川ら群馬大学のグループが一山間工業地域を選んで行つた学童の精神医学的調査は,その特殊地域での今後の精神衛生活動の方向を示唆した点で,評価さるべきである。
 ところでわれわれは,経済的,時間的,人員的理由,規模からも,実態調査という意味をもつと自由にとり,必ずしも統計的数字の正確度にこだわらず,今後の精神衛生の実践活動を推しひろめていくための実態概況を知ることを目的とした。したがつて,その結果をより機能的かつ具体的に把握するよう努力した。たとえば直接には精神障害発生にあずかる社会的要因の追求というような目的はもたず,臨床医学が予防医学に結びつくための基礎資料をうること,住民への精神医学的サービスという点で実践的であることを目的とした。実際にわれわれが長欠児の精神医学的実態調査を試みた当初の動機は次の通りである。

Iminodibenzyl誘導体による抑うつ状態の治療経験

著者: 村上仁 ,   藤田貞雄 ,   布施邦之 ,   平沢一 ,   瓜生萬里 ,   篠原大典 ,   藤田聞吉 ,   稲本雄二郎 ,   国吉政一 ,   船坂和彦

ページ範囲:P.411 - P.416

 Tofranilを約100名の抑うつ症状を有する精神疾患者に投与し,82例について薬効を追跡し得たので報告した。
 1. 全症例のうち効果が認められたものは5割から6割である。抑うつを主症状としうつ病と診断された症例では約7割に効果を示した。内因性並びに反応性5つ病では割合緩徐であるが確実に作用し,退行期うつ病には劇的に奏効するものもあるが無効例もあつた。
 2. 具体的に6例の症例を記載し,a)病期が終らぬうちに投与を中止すると再び悪化することがあり,症状が好転しても一定期間持続して投薬する必要があること,b)電撃療法,バルビッレイト,クロールプロマジンなどを併用して好結果を得た場合もあること,c)治癒過程において症状群の分離をきたし,あるいは精神療法に対する患者の態度が変化してくることを観察した。
 3. 効果を明確に把握するためPlaceboをやむを得ず8例に使用したが,うち6例は明らかに症状の悪化をきたした。なお自殺の目的で1回に15錠服用した例,健康者の試験的服用についても述べた。
 4. 副作用は特に危険なものはなく,自律神経系の症状が多く,肝,腎が特に障害されたものはなかつた。しかし意識の変容あるいは混濁をぎたしたものが3例,ジンコープに陥つたもの1例があつた。 

Iminodibenzyl誘導体Tofranilによる抑うつ状態の治療について

著者: 那須敏雄 ,   金森健

ページ範囲:P.417 - P.421

Ⅰ.まえがき
 うつ病に対する薬物の効果については古くから種々報告されている。永年に亘つて,ブローム,阿片チンキ(1)が賞用されたが,現在では時にすぐれた効果をみる例があるのみである。ズルフォナールや他のバービツレートによる持続睡眠(2)もはなはだ有効な例がある。Amphetalnine療法(3)や,DOCAとVcの併用療法(4)ステロイドホルモン(5)が内因性うつ病とくに更年期型のものに推奨されたこともある。Hematoporphyrin(6)や他の光感受性増大物質,Dinitrile succinate(7)やニコチン酸(8)にも治療効果があるといわれた。その他物理的な方法(9)(10)に至るまでいろいろとあるが,今日もなお永く使用されているものは少い。
 1952年フランスでクロールプロマジン(11)が,同じ頃アメリカでレセルピン(12)が精神病に対する薬剤として卓効があると認められてから,急速にこれらの誘導体や新しい薬剤が作られ,臨床実験されるようになつた。しかしながらクロールプロマジンやレセルピンは興奮状態を抑える,いわゆるdepressantとしては有用であるがうつ病に対する作用は,特殊な病型たとえばはなはだしい不安をともなうものには効果があるが,一般的には効果が少いとされている。

Erythromycinによる進行麻痺の治療

著者: 山下文雄 ,   周維新 ,   李煕洙

ページ範囲:P.423 - P.429

Ⅰ.緒言
 梅毒性疾患に対する治療は,ペニシリンの登場以来,各種抗生物質の応用されるに及び,飛躍的に好成績を得られるようになつてきた。しかしながら,晩期梅毒に対しては,初期梅毒および早期梅毒ほど著しい効果は期待できず,まだ18.2%の効果を示すに過ぎない。(樋口)1)
 1952年Erythromycin(Ilotycin,塩野義製品)がMcGuire2)によつて発見されて以来,Cordice3),Huriez4),Aiexander5),藤井6),新7),平田8),美甘9)らの各治療例が報告されているが,いずれも晩期梅毒については言及していない。しかし,進行麻痺に対するIlotycinの効果については,僅かに新7),吉野10)らの報告があり,彼らの症例では身体症状および精神症状が好転したと記載されているが,いずれも他の駆梅療法との併用療法である。われわれはここに5例の進行麻痺患者について,先にペニシリン療法や発熱療法で身体症状および精神症状ともに改善され得ないもの,3例にIlotycinの単独療法を試み,後2例には初めからIlotycin単独を使用したもので,いずれも身体症状および精神症状に,著しい好転が得られたのでここに報告する。

語義失語症の1症例

著者: 藤井薫 ,   諸熊修

ページ範囲:P.431 - P.435

 1)30歳の男子で脳炎罹患後,語音理解と語義理解の分離,語喚起の困難,特異な書字言語障害などを認め語義失語症(井村)と診断した。
 2)一般的知性障害は認められなかったが,全病像を思考言語過程の障害として把握できると思われた。
 3)臨床的解剖的見地からみれば後部領域失語症(仁志川)と大差はないように思われるが言語理解障害の様相などがその趣を異にしていた。この差異が臨床的解剖的にどのような意味をもつものか現在のところ不明である。

動き

新しい科学としての被害者学

著者: 中田修

ページ範囲:P.436 - P.437

 これまで,犯罪者がもつぱら科学的研究の対象とされ,被害者の人格の研究がなおざりにされていた。ただわずかの学者によつて,殺人における被害者の重要性がみとめられたにすぎない。
 最近,イスラエルのエルサレムのB.Mendelsohn氏が被害者の人格研究の重要性に着目し,被害者学Victimologieという新しい学問を提唱した。同氏の論文はRevuefrangaise de Psychanalyse,Janvier-Février,1958に掲載された。同氏より吉益教授への書信によると,最近ヨーロッパ諸国にVictimologieのイデーが漸次拡まつて根をはりつつあるという。たとえば,VexlliardとMelotの両氏はフランスの"Combat"紙に被害者学に関するいくつかの論評を掲載した。あるいは,犯罪学の欧州班(Groupe Européen de Criminologie)および「オランダ=ベルギー犯罪学者新連盟」はそれぞれ会議の議題としてこの問題をとりあげた。ブリュッセル大学の犯罪学のゼミナールは1学期にわたつてこの問題を研究し,イタリアのジェノア大学法学部は1大学院学生の学位論文のテーマとして被害者学を課した。さらに,Mendelsohn氏自身はさらに"Revue de Droit Pénal et Criminologie"(Bruxelles)から依頼されて論文を寄せている。

紹介

—L. Binswanger 著—精神分裂病(Schizophrenie)〔第5回〕

著者: 東京医科歯科大学神経科教室精神病理学グループ

ページ範囲:P.440 - P.444

症例 スザンヌ・ウルバン
 この例でもわれわれは分裂病性妄想を了解する努力をつづける。精神分裂病の問題は妄想で頂点に達する。しかし,妄想を直接に攻撃することは不可能で,それを科学的に了解しようとするなら,事物の性質に沿つて一歩一歩近づいて行くしかない。《事物の性質》とはここでは現存在の構造が経過する変転過程である。そこでわれわれは,現存在が広い豊かな地盤すなわちその基本構造を去つて妄想に尖鋭化していく道程を,これから追跡しようと思う。

サリバンの精神病理学

著者: 阪本健二

ページ範囲:P.445 - P.455

A.学説の成立とその特徴
 対人関係の研究として精神病理学を定義したサリバンについては,すでに2,3我国でも紹介されているが,神経症や分裂病に対する彼の考え,すなわち彼の疾病理論はまだわが国ではよく知られていないようである。それで,以下主にこの問題について,彼の著書および私が米国滞在中にWilliam Alanson White Instituteで彼の弟子たちから学び得た所によつて簡単に述べて見たい。
 サリバンは結局その厖大な精神病学の体系を完成せずに死んだので,2〜3の例外をのぞいては系統的な記述を残していない。その上,出版されている彼の講義は特定の分析医たちに対してなされたもので,その文章は特有の持つて廻つた,ためらうような表現に満ちており,かつ彼一流の皮肉でつらぬかれていて,この学説の理解をいよいよ困難にしている。

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Jean Lhermitte教授の訃

著者: 三浦岱栄

ページ範囲:P.437 - P.437

 本誌の5月号にJ. Lhermitte教授の老来ますます旺んな文筆活動を"うめ草欄"で書いたばかりだが,その直後に同教授の御訃報を伝えなければならないのは,私にとつてもまことに悲しいことである。82歳というのが正確らしく,お年に不足はないが,わが国の精神神経科医にも最もなじみの深いフランス医学者の1人であつただけに,感慨を新たにされる読音もあろうかと思い,簡単に同教授の想い出や人となりを述べて,遙かなる極東から追憶を捧げたいと思う。
 Lhermitte教授は元来神経病学者であり,病理解剖学の造詣が深かつたが(私の留学中はパリー大学医学部病理学教室のDéjerine研究室―中枢神経の病理解剖的研究を主としてやつているところ―の主任として午後から時に姿をお見せになり,顕微鏡をのぞいていられた。その時の弟子がde Ajuriaguerra君で,私も同君の紹介でしばらくそこに通つた),フランスの多くの神経病学者はあくまで純然たるノイロローグであつて,精神医学にはノウタッチであるのに反し,同教授はSociété médico-psychologiqueの会長をやられた経歴もあり,自分はNeuropsychiatreであるといつも言つておられた。したがつてフランスでは多少毛色の変つた学問的系統の人であつたが,ドイツ医学に対する知識も該博で一私が先生のお宅に招待されたとぎ書斎を見せていただいたが,その当時出たばかりのBumke-FoersterのHandbuch der Neurologieが全部揃えてあつた―それだけ私たちには親しみやすく,また先生のお名前はフランス語圏以外の英米独にもよく知れ渡つていた。先生は心理学の造詣も深く,幻覚の問題や身体模図・失行・失認,睡眠の変態―たとえばナルコレプシイーの問題などを好んで論じられたことは周知であるが,その本領は脳病理学者であつて,厳密な意味での精神医学者ではなかつたように思う。この点でいうと,先生の弟子のde Ajuriaguerra君一同君は最近ジュネーブ大学の精神科教授に任命されたときく―はほんとうの意味でのNeuro-psychiatreである。

基本情報

精神医学

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-126X

印刷版ISSN 0488-1281

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