文献詳細
研究と報告
文献概要
Ⅰ.緒言
幻視,錯視またはこれに類した異常視覚の体験は珍しくないが,これを絵に再生して説明する例は比較的に少ない。われわれはたまたま「幻視がある」と訴えて自からその成立機転を解明しようと努力している人に遭遇した。彼は日日の異常視覚を絵日記式に記録し,自己の何らかの身体的特殊性のためにその現象が起るのではないかと考え,一方この異常視覚を苦痛とするよりもむしろ楽しんでいるのであつた。
幻視,錯視またはこれに類した異常視覚の体験は珍しくないが,これを絵に再生して説明する例は比較的に少ない。われわれはたまたま「幻視がある」と訴えて自からその成立機転を解明しようと努力している人に遭遇した。彼は日日の異常視覚を絵日記式に記録し,自己の何らかの身体的特殊性のためにその現象が起るのではないかと考え,一方この異常視覚を苦痛とするよりもむしろ楽しんでいるのであつた。
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