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文献詳細

雑誌文献

精神医学10巻10号

1968年10月発行

文献概要

研究と報告

Dimethacrin(Istonil)のうつ病に対する使用経験

著者: 森温理1

所属機関: 1東邦大学医学部精神神経科学教室

ページ範囲:P.839 - P.841

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 (1)Dimethacrin(lstonil)を23例の各種うつ病およびうつ状態に使用した。使用方法は経口投与とし,使用量は1日50〜200mg(2〜8錠),使用期間は10〜124日であつた。
 (2)使用成績では完全寛解3,改善7,やや改善2,無効9,判定不能2を得た。完全寛解と改善とを合わせて有効例とすると21例中10例(47.6%)に効果がみられた。
 (3)病型では周期性うつ病にもつとも効果が高く,他の型ではやや劣る。抑うつ気分,不安・苦悶,抑制など種々の抑うつ症状に作用するが,うつ病判定表による評点では,やや抑制面に対する改善効果が強いように思われた。
 (4)副作用は23例中8例(34.6%)にみられ,おもなものは口渇,血圧下降,発疹などであるが,1例に躁転がみられた。副作用は一般に軽度であつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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