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文献概要
研究と報告
精神分裂病患者への集団精神療法のこころみ(その2)
著者: 阪本良男1
所属機関: 1大阪市立大学医学部神経精神科
ページ範囲:P.883 - P.888
文献購入ページに移動I.はじめに
われわれはさきに精神分裂病患者に対する集団精神療法の経験から,患者が,この治療により,また病像により示す像を4つに分類し,その意義について論じたが1),今回は精神分裂病に集団精神療法を実際に行なうにさいし問題となると考えられる点について,われわれの経験から論じたいと思う。すなわち,日本精神病理,精神療法学会第4回大会で,「集団精神療法」がシンポジウムの一つとしてとりあげられた理出の一つとして,わが国でこの療法が必要,また有用であると考えられながらもなにゆえにあまり行なわれていないかの問題が関係すると考えられるからである2)。
精神分裂病患者に対する集団精神療法の試行的こころみは,すでに1940年代からなされており,その成果はいくつか発表されている3)〜9)。
われわれはさきに精神分裂病患者に対する集団精神療法の経験から,患者が,この治療により,また病像により示す像を4つに分類し,その意義について論じたが1),今回は精神分裂病に集団精神療法を実際に行なうにさいし問題となると考えられる点について,われわれの経験から論じたいと思う。すなわち,日本精神病理,精神療法学会第4回大会で,「集団精神療法」がシンポジウムの一つとしてとりあげられた理出の一つとして,わが国でこの療法が必要,また有用であると考えられながらもなにゆえにあまり行なわれていないかの問題が関係すると考えられるからである2)。
精神分裂病患者に対する集団精神療法の試行的こころみは,すでに1940年代からなされており,その成果はいくつか発表されている3)〜9)。
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