icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学10巻12号

1968年12月発行

紹介

アメリカにおけるてんかん者運転免許の現況—Epilepsy and the Lawの紹介

著者: 原俊夫1 倉重貴美子2

所属機関: 1慶応義塾大学医学部神経科 2慶応大学付属病院神経科シージャークリニック

ページ範囲:P.1014 - P.1018

文献概要

I.はじめに
 単行本Epilepsy and the Lawは法津学の教授であるRoscoe L. Barowと,神経病学者でアメリカてんかん協会の法律制定委員であるHoward D. Fabingの共著である。この書物は立法にあたる人のハンドブックとして企画されたものであり、初版は1956年に出版された。そして,これが刺激になつて短期間のなかにてんかんに関する法律が改善されたといわれる名著である。ここで紹介する第2版は1966年に出されているが,初版からの10年という歳月には,この法律が大きく変えられたためにほとんど完全に書き改められている。
 第2版の内容は9つの章と6つの付録からなつている。第1章ではアメリカ合衆国における,てんかんに関する法律の変遷の概況を述べ,第2章ではてんかんの医学的な解説を医師以外の人に理解しやすいかたちで述べ,第3章ではてんかんの家族的関連を,第4章では婚姻,第5章では優生保護に関する法律を取扱つている。つぎの第6章がこれからやや詳しく内容を紹介する運転免許の問題である。第7章以下には,雇用を初めとして,移民,生命保険,閉鎖施設への入院,教育,刑事責任能力など,てんかん者に関するありとあらゆる法律的な問題についての現況と解説が加えられている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら