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文献詳細

雑誌文献

精神医学10巻3号

1968年03月発行

研究と報告

Methaqualone(Hyminal)嗜癖の5例について

著者: 根岸達夫1

所属機関: 1順天堂大学医学部精神神経科教室

ページ範囲:P.204 - P.208

文献概要

Ⅰ.緒言
 最近,これまで睡眠薬の主流をなしていたバルビツール酸系誘導体にとつて代わり,より効果的であり,かつ習慣性および毒性のより乏しいものとして非バルビツール酸系睡眠薬が開発され,広く一般にもちいられるようになつた。Methaqualone(Hyrninal)もそのなかの一つであり,Gujral, M. L.3)ら(1955年)により,抗マラリヤ薬研究の過程中に,催眠作用,抗けいれん作用を有することが,みいだされたものである。ついで,Boissier, J. R.1)ら(1958年)によつてその効果が確認される一方,Ravina, A.7)(1959年)によつて臨床的にも有効なことが報告された。その後1961年ごろより,わが国においても市販されるようになつたが,1962年ごろからは,ティーンエイジャーのあいだで集団的に乱用され,いわゆる「睡眠薬遊び」の流行の発端をつくつたことは周知の事実となつている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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