icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学10巻4号

1968年04月発行

研究と報告

退行機制により治癒した小児神経症の1例

著者: 奥村晶子1

所属機関: 1北海道大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.300 - P.304

文献概要

I.はじめに
 ここに報告する症例はつぎのような特徴をもつ。つまり症状出現の機序および症状の形式が非常に単純で,母-子関係の葛藤,すなわち母性の欠如,母の排斥的態度,ないし無関心な冷たさが身体的欠陥のある幼い魂を傷つけ,身体症状を出現させたことが明白に認められ,しかも防衛機制として惹起された退行機構を利用して治癒しえた。この症例が,未熟な人格の反応様式および母性がもつ意味を理解するための一助にもなれば幸いと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら