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文献詳細

雑誌文献

精神医学10巻5号

1968年05月発行

特集 うつ病—日本精神病理・精神療法学会(第4回大会シンポジウム)

Ⅰ部 Pathogenieとの関連における性格と状況

総括

ページ範囲:P.365 - P.365

文献概要

 (総括—誌上追加) 4人の演者の立場,考えかたを司会者が自己流に概括しますと,第1席の諏訪さんは,うつ病の性格をいろいろいうけど,まず,うつ病というものを,型に分けて,それぞれの型において性格を論ずべきだというのです。そういうことばでいつているわけではありませんが,代つていえばそういうことだと思います。そうすると,それぞれのうつ病の型によつて,性格の型発病の状況にどんな違いがあるかないかということが問題になると思います。
 そのつぎの武田さんは,そういう性格というものが発達してきた過程,性格の成りたち,発展が精神分析を通じてどういうふうにとらえられたか。さらに,うつ病になりやすい性格的要因のつくられるのは家庭においてでありましようが,家庭のなかの心理的な力動の特性は何か。それに焦点を置き,それを通じてうつ病の発生についての一つのヒントを得ようとしたというのが,その趣旨だと思います。この二つは精神分析派の考えにもとづき幼児期における母との感情交流,対人態度の歪み,愛の喪失の不安などが主な関心対象となつています。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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