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研究と報告
「半側痛覚失認」Hémiagnosie douloureuse(P. Marie)について
著者: 浜中淑彦1
所属機関: 1京大精神神経科
ページ範囲:P.449 - P.454
文献購入ページに移動 右ききの右半球(側頭・頭頂・後頭葉)脳腫瘍患者において術後観察された,左半身の痛覚刺激に対する特異な反応を記載し,これがP. Marieらの「半側痛覚失認」hémiagnosie douloureuseと同一の現象であることを論じた。さらにこの現象は同時に観察された左片麻痺否認(Babinski型anosognosie),左半側身体部位認知障害などと関連しており,これらの症状群の一部分現象として十分説明しうることについて述べ,Hécaenらの主張するごとく「痛覚失認」Schmerzasymbolie(Schilder et al.)と同じ水準の障害としては理解しがたいことを指摘した。
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