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特集 集団精神療法(日本精神病理・精神療法学会第4回大会シンポジウム) Ⅰ部・主発表
日本における集団精神療法—森田療法的立場からの検討
著者: 藤田千尋1
所属機関: 1慈恵医大神経科教室
ページ範囲:P.525 - P.529
文献購入ページに移動I.はじめに
個人に対する集団の影響については,いまさら問うまでもないことであるが,その力動が治療法として体系づけられた歴史は,少なくとも日本においては,さほど古いものではない。しかし,その力動を直接問うこととは関係なく,日本の治療環境では集団の利用によって治療を円滑に進めようとする意図は,近時ますますさかんになってきた。すなわち,集団活動として総括されるものがそれである。
このように集団の効用とその必要性については,衆目の認めるところでありながら,個人精神療法と対比される場合の集団精神療法が,それほどの普及を見ないのは,どのような理由によるものであろうか。
個人に対する集団の影響については,いまさら問うまでもないことであるが,その力動が治療法として体系づけられた歴史は,少なくとも日本においては,さほど古いものではない。しかし,その力動を直接問うこととは関係なく,日本の治療環境では集団の利用によって治療を円滑に進めようとする意図は,近時ますますさかんになってきた。すなわち,集団活動として総括されるものがそれである。
このように集団の効用とその必要性については,衆目の認めるところでありながら,個人精神療法と対比される場合の集団精神療法が,それほどの普及を見ないのは,どのような理由によるものであろうか。
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