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特集 集団精神療法(日本精神病理・精神療法学会第4回大会シンポジウム) Ⅱ部・一般演題から
重複精神療法(multiple psychotherapy)の問題点—治療チームのあり方について
著者: 吉松和哉1
所属機関: 1東京大学医学部精神神経科
ページ範囲:P.541 - P.544
文献購入ページに移動I.はじめに
最近精神医療は,医師が心理学者,作業療法士,ケース・ワーカー,看護婦など種々の職種と組んで,チーム・ワークとして進めるべきだと言ねれている。これはたしかに進歩した考えかたであるが,しかしこれを実際に行なうことは新たな問題をひきおこす。というのはこの場合チームのありかた,およびメンバー相互間の意見の相違が直接患者の治療に影響を及ぼすにいたるからである。この問題については先に長谷川らが「治療チームの誕生まで」と題して,策2回日本精神病理・精神療法学会(昭和40年)で発表したことがあるが,私も最近同種の問題を体験し,手痛い教訓を得たのでここに報告する。
最近精神医療は,医師が心理学者,作業療法士,ケース・ワーカー,看護婦など種々の職種と組んで,チーム・ワークとして進めるべきだと言ねれている。これはたしかに進歩した考えかたであるが,しかしこれを実際に行なうことは新たな問題をひきおこす。というのはこの場合チームのありかた,およびメンバー相互間の意見の相違が直接患者の治療に影響を及ぼすにいたるからである。この問題については先に長谷川らが「治療チームの誕生まで」と題して,策2回日本精神病理・精神療法学会(昭和40年)で発表したことがあるが,私も最近同種の問題を体験し,手痛い教訓を得たのでここに報告する。
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