文献詳細
特集 集団精神療法(日本精神病理・精神療法学会第4回大会シンポジウム)
Ⅱ部・一般演題から
文献概要
Ⅰ.序説
本研究は,集団精神療法において,どのような(治療的に意味のある)過程が,どのように進行し,どのような効果に連つていくかという点を,実験的集団および実際の臨床集団について分析し,明確にしようとしたものである。
集団治療過程のなかには,通常のグループ・ワークやO. T.,R. T. などにみられる狭義の教育的ないし支持的過程,あるいは教育的心理劇やHighfields方式などにみられる役割学習を中心としたsocial learningの過程なども重要であるが,われわれがまず着目したいのは,個人療法的心理過程を中心としたものであり,group-psychotherapyとよびうるようなものである。すなわち集団を媒介にしようと,あるいは施設全体を媒介にしようと,そこにおいて個人療法におけるような自己開示,洞察,有機体的過程が展開する点に主な治療的意味を見い出そうとする意味での集団療法をまず問題にしようとしたわけである。
本研究は,集団精神療法において,どのような(治療的に意味のある)過程が,どのように進行し,どのような効果に連つていくかという点を,実験的集団および実際の臨床集団について分析し,明確にしようとしたものである。
集団治療過程のなかには,通常のグループ・ワークやO. T.,R. T. などにみられる狭義の教育的ないし支持的過程,あるいは教育的心理劇やHighfields方式などにみられる役割学習を中心としたsocial learningの過程なども重要であるが,われわれがまず着目したいのは,個人療法的心理過程を中心としたものであり,group-psychotherapyとよびうるようなものである。すなわち集団を媒介にしようと,あるいは施設全体を媒介にしようと,そこにおいて個人療法におけるような自己開示,洞察,有機体的過程が展開する点に主な治療的意味を見い出そうとする意味での集団療法をまず問題にしようとしたわけである。
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