icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学10巻7号

1968年07月発行

研究と報告

Pyrithioxin(Enbol)の臨床使用経験

著者: 黒丸正四郎1 花田雅憲1 笠井勉1 山田東吾1 明石恒雄2 鷹津冬弘2 鈴木善之3 森尾種之4

所属機関: 1神戸大学医学部精神神経科 2清風神経クリニック 3湊川病院 4川崎病院

ページ範囲:P.585 - P.591

文献概要

Ⅰ.まえがき
 Pyrithioxin(Bis 3-hydroxy-4-hydroxymethyl-2-methylpyridyl-(5)-methyl-disulfide dihydrochloride monohydrate)はVitamin B6の誘導体(第1図)であるが,Vitamin B6作用を呈さず,狭義の中枢神経刺激剤でもなく,むしろ,脳の血流を調整することにより,組維賦活を行なうと考えられるため,欧米で臨床的に脳血管硬化症,頭部外傷後遺症,てんかん,酒精中毒者,初老期精神病,老人性痴呆,精神分裂病,さらに脳障害児,精神薄弱児,脳性麻痺などに広く使用され,その効果が検討されている。
 われわれは,中外製薬よりPyrithioxin(Enbol)の糖衣錠(1錠100mg)およびそのplaceboとして,形,大きさ,色などが外観上Pyrithioxinとまつたく変わらない糖衣錠の提供を受けたため,脳動脈硬化症,頭部外傷後遺症患者に使用し,臨床経験を得たので,その結果を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら