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文献詳細

雑誌文献

精神医学10巻8号

1968年08月発行

研究と報告

児童チックの治療についての研究—入院治療について

著者: 若林慎一郎1 梅垣弘2

所属機関: 1日本福祉大学 2名古屋大学精神医学教室

ページ範囲:P.653 - P.658

文献概要

Ⅰ.序
 Kanner4)は,チックはけつして動機なしには起こらない。幸福で安定した子どもにはチックは生じないものである。チックは子どもがこうむる感情緊張と密接な関連を有し,また,チックの発生は親の厳格さや,子どもに対する不承認からかもし出される一般的緊張状態と密接な関連があると述べている。そして,児童における非器質性チックは,一般に心因性のものと考えられている。
 ところで,児童チックのなかには,症状が比較的単純かつかるく,なおりやすいものもあるが,精神科外来を訪れるもののなかには,症状が多彩かつ重篤で,きわめてなおりにくいものがある。名古屋大学児童精神科外来に受診した重症児童チックのうち,3例について入院治療を行なったので,その経験にもとづいて,児童チックの治療について考察をこころみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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