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研究と報告
Mitten-Patternについて
著者: 倉光正之1 柳井純一1 犬塚巽2
所属機関: 1門司鉄道病院神経科 2九州大学医学部神経精神医学教室
ページ範囲:P.719 - P.724
文献購入ページに移動Gibbs & Gibbs5)6)によると,LeemhuisとStampsは1949年にパーキンソニズムの睡眠脳波において,一つの特殊波形が頻発することに気づき,それにmitten-patternと名付けて発表した。その後,この波形について二,三の報告があり1963年に,Gibbs & Gibbs5)6)は詳しい論文を発表した。かれらによると,mitten-patternは睡眠中に前頭領域を中心にして両側同期性に,moderately deep sleep stageに出現するものであり,この波形はslow spike and wave dischargeに似ており,律動的には繰り返されないという。わが国にも,mitten-patternについて二,三の簡単な紹介1)13)15)はあるが,その臨床的意味や発生機序にっいては,まだ不明な点が多いので,われわれはmitten-patternの臨床脳波学的研究を企てた。現在までに得られた結果を第1報として報告する。
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