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研究と報告
てんかん患者の社会的背景について(その1)—実態調査を中心として
著者: 懸田克躬1 直居卓1 井上令一1 桑村智久1 平沼博1 渡辺博1 渡辺敏也1 蛭川葉子1
所属機関: 1順天堂大学医学部精神神経科教室
ページ範囲:P.117 - P.124
文献購入ページに移動近来,抗てんかん剤の急速な開発につれて,発作の抑制はかなり満足すべき段階にまでいたつてはいるが,いわゆる"難治性てんかん"の存在も無視しえず,和田1)の報告では約12%といわれており,この方面の研究が活発に進められている。
しかし,精神障害に対する面では,従来より,その実態の正確な把握についても,またリハビリテーションを含む治療の面でも,いちじるしい立ち遅れの感があり,とくに高度の精神障害を伴うてんかん患者は,いわゆる“Anstaltepilepsie”として別個にとり扱われ,社会生活よりの脱落はもとより,それにいたる過程についての分析も詳細な検討がなされていない。
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