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文献詳細

雑誌文献

精神医学11巻9号

1969年09月発行

文献概要

研究と報告

内観療法の研究

著者: 洲脇寛1 横山茂生1 竹崎治彦1

所属機関: 1岡山大学医学部精神神経科教室

ページ範囲:P.707 - P.711

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I.はじめに
 内観は,吉本伊信氏が,浄土真宗の身調べをもとに,断食,断眠などを除き,一般向きに改造したもので,これまで,主として矯正施設や学校教育で利用されてきたものである。われわれは,現在まで,精神科入院患者48人に内観を実施し,内観がいかなる構造を有し,いかなる展開をはたしうるものであるか,さらに,内観をいかなるかたちでとりいれるべきかを検討している。まえもつて適応を決めかねる現状なので,明らかな精神病状態や著明な痴呆をのぞき,かなり広範な症例に実施しており,性格異常や精神病質といわれる者に対しても,積極的に実施してきた。
 そこで,初めに,われわれが内観を実施するさい問題となる点や留意した点について述べ,つぎに,アルコール中毒を中心に症例を検討し,われわれが内観について考えている事柄をできるだけ明らかにしてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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