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研究と報告
内観療法の研究
著者: 洲脇寛1 横山茂生1 竹崎治彦1
所属機関: 1岡山大学医学部精神神経科教室
ページ範囲:P.707 - P.711
文献購入ページに移動内観は,吉本伊信氏が,浄土真宗の身調べをもとに,断食,断眠などを除き,一般向きに改造したもので,これまで,主として矯正施設や学校教育で利用されてきたものである。われわれは,現在まで,精神科入院患者48人に内観を実施し,内観がいかなる構造を有し,いかなる展開をはたしうるものであるか,さらに,内観をいかなるかたちでとりいれるべきかを検討している。まえもつて適応を決めかねる現状なので,明らかな精神病状態や著明な痴呆をのぞき,かなり広範な症例に実施しており,性格異常や精神病質といわれる者に対しても,積極的に実施してきた。
そこで,初めに,われわれが内観を実施するさい問題となる点や留意した点について述べ,つぎに,アルコール中毒を中心に症例を検討し,われわれが内観について考えている事柄をできるだけ明らかにしてみたい。
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