文献詳細
研究と報告
文献概要
Ⅰ.まえがき
一過性の意識障害に続いて健忘を残すことは頭部外傷,脳卒中,てんかん,せん妄,錯乱状態などにしばしば経験されるもので,臨床医にとってさほど珍しいものではない。
Bender(1956)2)は健忘を主訴とする症状群のうち特徴ある一群に注目し“single episode of confusion with amnesia”と呼んだ。これにひき続いてFisherとAdams(1958)6)は同様の症状群を“transient global amnesia”として記載し,現在では後者の命名が広く用いられている。
一過性の意識障害に続いて健忘を残すことは頭部外傷,脳卒中,てんかん,せん妄,錯乱状態などにしばしば経験されるもので,臨床医にとってさほど珍しいものではない。
Bender(1956)2)は健忘を主訴とする症状群のうち特徴ある一群に注目し“single episode of confusion with amnesia”と呼んだ。これにひき続いてFisherとAdams(1958)6)は同様の症状群を“transient global amnesia”として記載し,現在では後者の命名が広く用いられている。
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