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文献詳細

雑誌文献

精神医学12巻2号

1970年02月発行

研究と報告

精神症状の発現の季節と周期性について

著者: 阿部和彦1

所属機関: 1大阪市立大学医学部精神神経科

ページ範囲:P.135 - P.141

文献概要

Ⅰ.まえがき
 季節,気候および天候の変化と精神科疾患の発病または病像の変化との関係についての考察は,ギリシャ時代のヒポクラテスに始まり現在に至るまで,種々の研究や仮説が発表されている。われわれの日常診療においても,いわゆる「木の芽立つころ」と昔からいわれているように,春になると入院患者数は増加するし,患者によってはある季節にきまって発病する傾向をもち,本人または家族が何とかしてその時期に発病または症状の悪化を防こうと努力するなど,季節的因子の影響は無視できないように見うけられる。また比較的まれではあるが,一定の間隔をおいて周期的に再発をくり返す症例もある。
 著者は,とくに観察や統計的事実を重要視しはじめた19世紀初期のフランス学派以来のこの方面の主な文献を展望し,それに著者自身が得た結果を加えて参考に供したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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