icon fsr

文献詳細

雑誌文献

精神医学12巻3号

1970年03月発行

研究と報告

奇妙な背後恐怖患者に関する考察

著者: 小見山実1 平山正実1 渡部修三1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部神経精神医学教室

ページ範囲:P.191 - P.197

文献概要

Ⅰ.まえおき
 「みる」という現象にはさまざまな意味がある。たとえば,みえるという「見る(Sehen)」,目をとめてじっと「視る(Erblicken)」こと,人格的な出会いにおける「みつめあう」こと,相手の所有を示す「目に入れても痛くない」みかた,など。つまり「みる」という現象には,その現われ方を通じて他者とのあり方や他者に対する態度が表明されている。したがって,「みる」ということが対人関係において重要な役割を演じていることが理解される。
 精神医学においても「みる」ことの病態が出現する。たとえば,分裂病者における「まなざし」(J. Zutt)や「出会い」(v. Bayer)の病態,神経症者の視線恐怖などをあげることができよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら