文献詳細
資料
Nepal西部における呪医(Dhami),祭司(Pujali)およびボン僧(Lama,Tawa)の宗教精神医学的調査
著者: 小田晋1
所属機関: 1東京医科歯科大学犯罪心理研究室
ページ範囲:P.241 - P.249
文献概要
われわれが調査した8例のダミのうち,1例はてんかん発作が,1例はマラリアによる熱性せん妄がダミになる契機となっている。彼らは祈祷によって神を呼び下すとともに憑依状態となり,神の幻覚を見ることが多いが,プジャリは見神,忘我を体験することはなく,ダミが人格神との体験的出合いを信仰内容とするのに対し,より体制的な信仰の担い手である。ロールシャッハ検査で前者が(H)↑,religion↑,M↑で後者はreligionの内容がArch. Objであり(H)↓M↓であることからもこれは示された。
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