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研究と報告
“精神分裂病”の診断名で入院している高齢の患者—遅発分裂病に関する一考察
著者: 杉本直人1 星融1 森崎郁夫1 高橋隆夫1 平林幹司1 天野宏一1 赤座叡2 水野隆正3 関谷重道4 三輪登久5 四十塚竜雄6 貝谷久宣7 村本幸栄8
所属機関: 1岐阜大学医学部神経精神科 2慈恵中央病院 3大湫病院 4不破関病院 5美濃加茂病院 6犬山病院 7聖十字病院 8岐阜精神病院
ページ範囲:P.313 - P.319
文献購入ページに移動1)現在状態像に大きな差があり,一方では知的な障害が強く,その状態は分裂病性痴呆(Verblödung)とは考えられず,荒廃化していると形容した方が適切と思われる一群の患者があり,他方では分裂病痴呆としてわれわれのもつイメージに相応する患者群があった。
2)この両者の相違は,原因として分裂病を根底に考えるよりも,調査時の病像,初発年齢,経過年数などの条件を考えるとき,分裂病以外の疾患によって惹起されると考える方が適切であるとわれわれは結論した。
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