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文献詳細

雑誌文献

精神医学12巻5号

1970年05月発行

研究と報告

精神病院に入院した精神病質者の異常行動類型について

著者: 米倉育男1 村本幸栄1

所属機関: 1岐阜精神病院

ページ範囲:P.397 - P.404

文献概要

I.はじめに
 精神病質の問題は,精神医学のなかにおいては屑籠的存在として軽視され,その概念すら不明確であり,一部には精神病質それ自体をも否定しようとする立場の人さえある。しかしながら,K. Schneiderが“Der Psychopath ist tot, aberes lebt der Psychopath.”といったように,われわれは,精神病院や矯正施設などにおいて現実に彼らと遭遇し,彼らを診断し,治療し,処遇せざるをえない立場におかれている。
 そこで,われわれは精神病院に入院した精神病質者について,既往の生活歴における異常行動や入院中の不適応行動を調査して,いわゆる行動曲線による図式化,類型化を行ない,それによる精神病質の診断への寄与,将来における精神病院の機能分化や精神病質者の保安処分に対する示唆を得ることを意図した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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