文献詳細
特集 境界例の病理と治療
文献概要
Ⅰ.まえおき
本稿はもともと精神病理・精神療法学会第6回大会に予定されたシンポジウム「境界領域」の一部分として筆者に課せられたものである。問題は社会・文化に関連する錯雑した領域にあり,統計的資料の提供,というような意味では,一臨床医にすぎない筆者はとうていその任ではなかった。しかし「考え方」を示してくれればよい,という主催者の要請によってついおひきうけしてしまった。その限りで私なりの一つの図式を提供することによって,その責をふさぎたいと思う。
方法に関連して,まず二,三の点をのべておくのが便宜であろう。
本稿はもともと精神病理・精神療法学会第6回大会に予定されたシンポジウム「境界領域」の一部分として筆者に課せられたものである。問題は社会・文化に関連する錯雑した領域にあり,統計的資料の提供,というような意味では,一臨床医にすぎない筆者はとうていその任ではなかった。しかし「考え方」を示してくれればよい,という主催者の要請によってついおひきうけしてしまった。その限りで私なりの一つの図式を提供することによって,その責をふさぎたいと思う。
方法に関連して,まず二,三の点をのべておくのが便宜であろう。
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