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文献詳細

雑誌文献

精神医学12巻7号

1970年07月発行

文献概要

研究と報告

緩和精神安定剤Oxazolamの臨床治験

著者: 長谷川和夫1 山田治1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学精神神経科教室

ページ範囲:P.613 - P.622

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Ⅰ.緒言
 現代は不安の時代である。学園においても,職場においても,また家庭においても,日常の生活のなかに,今日ほど人々が不安にかられて異常な精神状態や行動にかりたてられてゆく時代はかつてなかったと思われる。
 精神医学の領域においても,不安症状は精神症状の基本的なものであって,本症状の治療は,大きな課題である。これには精神療法や作業療法,またすぐれた治療法として森田療法があげられるが,薬物療法も近年,臨床精神医が,大きな武器の一つとして数えるものである。ここにとりあげたOxazolam(10-Chloro-2,3,5,6,7,11b-hexahydro-2-methyl-11b-phenylbenzo〔6,7〕-1,4-diazepino〔5,4-b〕-oxazol-6-one)は,chlordiazepoxideやDiazepamと同じように,benzodiazepine誘導体であり,この不安症状の治療に効果のある薬物として知られている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-126X

印刷版ISSN:0488-1281

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